297: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/07/07(金) 05:05:06.44 ID:7Cj+iV+j0
EVEは研究所にて開発されたアンドロイドの側にいた。その様子を伺うように、野木を含めた研究者達とエクスが立っている。EVEとアンドロイドには互いを繋ぐケーブルで繋がれている状況だ。
目的は、覚醒したEVEのAIをアンドロイドに複製すること。それにより、もう1体の自立したアンドロイドを生み出し、対パラノイア決戦兵器とすることができる。
「うまくいくのか、エクス」
「さぁね。こればっかりは試してみないとな」
まだ疲労はある様子ではあったが、それでもエクスは飄々としている。それを見て、アリスはVR空間へのハッキング前と雰囲気が違うような気がしてならなかった。それは言葉に出せるほどの違和感ではなく、他の誰にも説明できないズレ。
彼女の様子に気づいたのか、エクスが視線をよこす。首を横に軽く振ると、彼はまたEVEの方に視線を戻した。確かにそのズレは重要なことかもしれないが、今この場において大事なのは、自分達の生み出すアンドロイドがどうなるかの局面なのは、間違いなかった。
「やっていいぞ、EVE]
「わかりました、友よ」
駆動音が響き渡り、しばらくしてアンドロイドに繋いだ端末の中にデータがインストールされていくのが表示される。エクスは、その内容をチェックしながら、少しだけ眉をひそめた。
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