32: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/04/18(火) 04:03:00.96 ID:OsdxzJWM0
DJフレンドがいる隠れアジトの周囲は混沌と化してきていた。WWPと情報提供者がこのあたりをうろついている。流石の彼等も、WWPと連続して交戦する気はなかったらしく、身を隠しているようだ。フレンド達は当然、隠れアジトからほとんど出ることはできない状況だ。
幸いなのは、WWPは春になったからかヘリを飛ばしてくる様子はない事。ただし、軍用車両や人影はそれなりに見るようになってきていた。そんな場所に新たな人影が現れた。
「…。WWP。手がかりが…」
その人影は外套をかぶっていた。顔も覆われ、姿を見ることはできない。それでもわかるのは、ここにいるのは目的あってのことなのは、明確だった。
人影の周囲から、音が消えていく。それは文字通りの無音だった。その周囲だけ音を目印にその周囲と外で区切られていくようだ。
「…。3人、WWPと無関係。5人、こっちが目的の方達。それ以外は、WWP…」
胸をなで下ろすように、右手をそっとその場所に人影は当てた。どんな方法かわからないにしても、その存在が周囲を知覚できるのは間違いなかった。
「…。皆を見つけるんだ…」
足取りも確かに、人影はDJフレンドの隠れアジトへと向かっていった。
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