327: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/07/13(木) 02:26:53.96 ID:6M0ey/eG0
「ふんふふーんふー♪」
フェアリーは楽しそうに、拠点の外で、その周囲に浮遊していた。放浪者の側にいる訳でもなく、1人でいる状態だ。
「フェアリー、ここにいたんだね」
「あー、エコーちゃん!」
嬉しそうにフェアリーは、エコーの周りと飛び回る。その後、抱き付いてきたフェアリーの頭をエコーは優しく撫でた。しばらく、その状態が続いてから、ゆっくりとフェアリーは離れ、愛らしく笑い、そして首をかしげて何か用事があるのか聞いた。
「そうだね。以前より、楽しそうにしていたから」
「えー、楽しんじゃダメなの?」
そういうことじゃないよと、言いたかった真意が言えず言葉が止まってしまう。結局のところ、エコーが知るフェアリーは人見知りで、自分達超能力者以外で懐くことは想像できなかった。それこそ、放浪者にあそこまでべったりしていること自体も、驚きだったのだから。
その上で、今はまだおっかなびっくりな様子はあっても、拠点のメンバーに接することができている。それが出来るとさえ、エコーは思っていなかった。
「(…。この子が信じる人達なら、きっと大丈夫かな)」
もちろん、エコーもここにいることに不安を感じていない訳ではないが、それでもフェアリーのこの様子を見て、それは多少和らいでいた。
1002Res/657.95 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。