328: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/07/13(木) 03:56:10.39 ID:6M0ey/eG0
男は一枚の紙きれに目を通していた。内容自体はシンプルなもので、この都市にある主要な駅の周辺に近づくなというものだった。
この都市で活動している勢力が、その場所を根城にしていることからの警告だと思い、近づいてみると大掛かりな工事でもしたようなバリケードが張り巡らされた場所を発見した。最初はそこが、警告を発した勢力の居場所と判断して確認してみると、不気味なほどの無人だった。
今はいったんそこから離れて、適当な商業ビル内にあった宿直室にいる。そして、この都市を歩き回って分かったのは、大型駅があったバリケードの周辺と、それ以外の場所ではゾンビの個数が明確に違うということだった。
この周辺を活動している勢力がいることを含めても、気になる偏りだった。まるで、何かがバリケード周辺にゾンビを集めた、そんな表現ができそうだった。
警告には嘘はなさそうだ。そして、何らかの勢力がバリケードを警戒していることは想像できた。めぼしい物資を持っていそうな雰囲気もあり、わざわざ警告してくる程度にお人よしな連中なのも想像できる。が、今は敵対的な行動は避けた方が良さそうだと判断していた。少なくとも、バリケードの正体が知れるまでは。
宿直室にあるベッドへ横になり、明日はここいらにいる生存者を見つけて、どこに根城があるか確認することにして、眠りについた。
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