349: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/07/27(木) 20:01:33.66 ID:adpMGKo70
空を飛ぶドローンの姿は、都市に紛れ込んでいる生存者の目にも映っていた。奇妙な動きをするそれに、誰であっても警戒心を抱かない訳がなかった。
生存者の目には、それはこの周囲を活動している勢力が偵察の為に飛ばしているものに見えていた。その割に下手なのは、恐らくそこに映っている映像を頼りに飛ばしているからだろう。警告してきた自分がまだいないかの確認や、バリケード周辺を刺激しない方法としては、かなり優れている。
そうなってくると、警告自体はかなり真実を帯びている。間違いなくそこには変異体か何かの危険な存在が眠っているのは想像に難くない。気になるのはあの見えるバリケードは、どちらが作ったのかということだ。
このゾンビの量を考えれば、ここにいる勢力がやったとは思えない。なら、中にいる存在が自らの為にということになる。知恵を持つ、かなり危険な相手。
そこまで推察して、後ろから何かに飛び付かれ、生存者は潜んでいた室内の廊下に倒れこむ。何とか、身体を仰向けにすると、襲い掛かってきたのはジャンピングゾンビであることに気づき、手のひらが自分の顔目がけ降ってくる光景だった。
右顎と頬の部分にそれはぶつかり、固い床に後頭部が叩きつけられ、意識を集中させることが出来なくなった。
ジャンピングゾンビが生存者の上をどけると、後から入ってきたゾンビが、その生存者を食べることなく、どこかへと連れて行った。
1002Res/657.95 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。