過去ログ - これから日記を書く 七冊目
1- 20
407: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/09/01(金) 03:46:48.10 ID:TExTEDcl0
「なんであいつは、いつも1人で行っちゃうんだぞ…?」

パラノイアとの戦いに向けた準備中、藍はそうこぼす。結局のところ、それは彼にしかわからないことだが、わかるのは全てメンバーを守るためということだ。

馴染んでいる武装のチェックが終わった佐原は、その言葉を聞いていた。もちろん、佐原にもそんなことはわかりようがない。

「うーン。兄貴は、正しいと思ったラやっちゃうタイプっすカらなー」

「でもだぞ。こんなの危険すぎるぞ」

藍の頭に過(よ)ぎるのは、自分を生み出した父を探しに行き、WWPに捕らわれた時のことだ。西切が側にいて1人ではなかったにせよ。多勢に無勢は、身に染みたことでもある。放浪者が挑んだことは、どう考えてもそれを超える状況なのは、藍にとって容易に想像できる。

「そうっすナー。でも、誰かやらナきゃいけなかったら、兄貴はやっちゃウっすよ」

「違うぞ。自分達だって強くなったんだぞ、もっと信用してくれてもいいはずだぞ!」

それを聞いて、佐原はそれこそ大げさに肩をすくめて、ちっちっと言いながら立てた人差し指を左右に動かし。

「信用していルからやったんすヨ」

「支度は整いましたか…」

2人のやり取りの間に入り、錬浄は2人の状態を確認する。準備自体は終わっている2人は、その言葉にうなづいた。そして、そのまま3人で玄関へと向かう。

「もう1つ聞きたいぞ…。なんで佐原はいつも通りなんだぞ?」

「そりゃあアれっすよ。どうせ兄貴がパラノイアを処理しちゃう訳っすシ。なら俺達がやるのは、イつものゾンビ処理っす」

そのいつも通りでいられる佐原が、藍には羨ましかった。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
1002Res/657.95 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice