過去ログ - これから日記を書く 七冊目
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445: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/09/28(木) 03:24:33.20 ID:JdAL7+gC0
射撃に関する基礎は、はっきり言うなら人間用のものだ。ロッサのように両足がキャタピラになっている人間などいない。的を使った射撃による調整は行ってきたが、俊敏とは言えないまでも動くゾンビが今は対象だ。

ほとんどのことが初めてのロッサにとって、全てのことが素早い情報処理を要求される。人間でいうなら高度な数式を暗算しながら精密な動作とその学習を要求される、そんな状態なのかもしれない。もしかするなら、すでに赤子の頃に人間、いや生命はその経験を経て、成体となるのだろうか。

無機物の赤子は、ゾンビの群れに距離100mの位置から両手にそれぞれ持つアサルトライフルの銃口から、火花を咲かせた。

『精密な射撃はまだ考えるな。急所に当たればいい程度に狙いながら、弾をばらまけ。侵攻の足止めと、群れを分断させてやれ』

友人からの指示に素直に従い、急所として入力されている頭部を狙いつつも火線を全体に広げるように撃ち込んでいく。

やはり、想定外だったのか予期しない攻撃に群れの動きは中断する。それがなんであるか確認するように、ゾンビ達は攻撃を受けた方面を見る。そこにいたのは銀色を纏い、脚部がキャタピラになっている人型の何か、それが銃を持ち自分達を狙っている。見た通りの事実を視認(にんしき)した。

「友人様の助言に従い、貴方達を排除いたします」

そして次に視えたのは、その手に持つ銃が火を噴きながらこちらに突撃するところだった。


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