566: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/12/19(火) 02:56:54.90 ID:VR/UJj3s0
それがなんであるかは、平山は聞けなかった。パラノイアと同じく、相手を全知する能力の覚がわからないと言っているなら、意味はないことだからだ。
「意思がない存在など、ありえるのだろうか…」
「少なくとも、感知できるということは生存者かゾンビの類には違いありません。そして、大型駅エリアのバリケード内、そこで動かず佇むように存在している。パラノイアがそのような生存者を見逃す訳はありませんから、恐らく何かの変異体の一種」
オーガという脅威が去ったにも関わらず、内部にはまだ不気味で静かな何かがいる。その情報は、ブラストシューター、ディフェンススパイクを持つそれぞれの手が、強く握られる。
修復は終わったぞと声が上がり、元通りとなったロッサが改めて都市へ向けて移動を開始した。その存在がどのような脅威かはわからないが、もしかしたら新たな苦戦を用意しているのかもしれない。
「私はこの場で感知を続け、同時にこのポイントの維持を行います」
「俺もこの場所と美弥ねぇを守る!」
日本刀の柄に手を置き、やる気に満ちた勝の様子は、前のパラノイア包囲戦よりも一段とたくましくなっていた。
「お2人が行ったら、防衛装置の設営もバリケードと設置と一緒にします。お気をつけて」
「回収組の皆さま、ご同道いたしますのでよろしくお願いいたします」
これからの回収組とロッサの新たな任務は、破壊されたバリケード自体の確保。破壊したとしても脱出時に、ゾンビによる妨害を受けるのは明白な事。だからこそ、その妨害を遅らせる為に必要なことだった。
1002Res/657.95 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。