11:名無しNIPPER[saga]
2017/04/13(木) 23:30:25.99 ID:PxCHan+00
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またしてもボーカルレッスンの日がやって来た。
どうせ、歌う曲は同じだ。以前と同じく完璧に歌ってやろう。
そう意気込んでレッスンに臨んだところ、トレーナーから曲の変更を言い渡された。
譜面を指でなぞり音程を確認。
歌詞カードを頼りに、一節一節歌っていく。
よし。問題なく歌えるだろう。
「いけるわ」
私がそう言うと、トレーナーは音楽を流す。
それに合わせて、譜面通りに歌ってやると、トレーナーはまたしてもダメ出しをするのだった。
「歌詞の意味を理解して、その曲が伝えたいことを歌に乗せましょう」だそうだ。
曰く、歌とは気持ちを伝えるコミュニケーションの手段でもある、とか。
そんなことは、考えたことがなかった。
「では、誰でもいいです。誰かを思い浮かべながら歌ってみましょう」
ああ、それならできそうだ。
でも、誰を?
そう思って、頭の中で適当な人物を検索する。
浮かんできたのは、プロデューサーだった。
誰でもいいと言われたのだから、プロデューサーでいいだろう。
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