過去ログ - 魔王「ボクに魔王なんて出来るわけねぇ」
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82: ◆Ks1JsTemxeE/[saga]
2017/04/20(木) 02:40:46.28 ID:mpVcpnv+0

−−−第二層 旧商業区・図書館−−−


魔少女「ここって、まおー様が魔王になる前の職場??」

魔王「そう……黙って辞めちゃったから謝ろうと思って」


魔少女「え、えっ……まおー様は王様なんだから謝らなくてもぉ……」

魔王「仕事だから。勝手は許されないよ」


 テクテク……

魔族館長「ん?」

魔王「あ、館長さん……」

魔族館長「クズじゃねぇか。何してやがる」

魔王「あの……突然辞めてしまって申し訳ありませんでした」


 深々と頭を下げる魔王。
 魔族館長はそんな姿を無表情で見下ろすと吐き捨てるように言う。

魔族館長「魔法使えないクズは必要ねぇよ。邪魔だから失せろ」


魔少女「なっ?!……ちょっと! この人誰だと思ってんのよ!」

魔族館長「あ? 魔法の使えないクズだろ?」

魔少女「魔法が使えない? この人はね!ま……」


魔王「まって魔少女さん、館長さん……すみませんでした」

魔族館長「クズが! おめーは何も出来ねぇ。これから何処で働こうとそれは変わらねぇ」

魔族館長「……貴様の母親は素晴らしい魔導師だった。彼女に頼まれたから貴様を雇ってやったんだ。母親の義理を無駄にしやがって」


魔王「……本当に申し訳ありませんでした」



……


−−−第二層 商業区・広場−−−

魔少女「きぃぃぃっ!」

魔少女「なんなの! あの下級魔族! まおー様なんであんな奴に頭さげるの?!」

魔王「仕事を突然辞めてしまったのは事実だし……こっちの事情は関係ないよ。謝らなきゃ」

魔少女「まおー様優しすぎ!! まおー様にあんな言葉遣いする無礼な奴は串刺しにしてやればいい」プンプン

魔王「言葉遣いについては、キミが言うことではない気が……」ハハッ

魔少女「まおー様が止めなかったら、ウチが魔法で死ぬまで悪夢の刑にしてやったのに」

魔王「こわ……」

魔王(魔法か……母さんはすごい魔導師だった。父も魔王。そんな二人の子供のボクに魔法が使えないなんて)

魔王(やっぱり本当はすごい魔力があるのだろうか……ボクの身体には)

魔少女「図書館の仕事なんてまおー様っぽくない!」

魔王「案外よかったよ、たくさん本読めたし、いろんな知識ついたもん」

魔少女「ふーん。ウチは勉強きらい!」

魔王「本はいいよ! 色んなことわかるし……」

魔少女「ま、まおー様! アレっ!」

魔王「え?」



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