過去ログ - 古畑「それより。あなた、西住まほさんですよね。西住流の」まほ「ええ」
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159: ◆9Re6IS4q.KTl[saga]
2017/04/24(月) 21:26:56.27 ID:zXPvXk8y0
まほ「ええ。私の射撃によって佐久間さんが亡くなった。これが事実だとしてもそれは殺人などではなく、不慮の事故だということです。もちろん、私の射撃によって引き起こされた結果という意味では、責任は私にありますが」

まほ「この画像からわかるのは私が自身の射撃によって彼女を死に至らしめた可能性が高い、という事実だけです。私が殺意を持って彼女を射撃し殺害した、ということはこの画像だけでは立証のしようがないでしょう」

古畑「…んー実に頭のいい方だ。そうなんです、これによって証明できるのはあなたが佐久間さんを死なせてしまったということだけ。しかも狙ったわけではないと言われれば立件できたとしても業務上過失致死です、それさえも人があんな場所にいると言う状況が予測できなかったとなれば起訴まで出来るかどうか」
以下略



160: ◆9Re6IS4q.KTl[saga]
2017/04/24(月) 21:29:20.68 ID:zXPvXk8y0
古畑「これです。…んふふ、なんだかおわかりですね」

まほ「…?生徒手帳ですか?」

古畑「ええ。亡くなった佐久間さんの部屋にあった物です。んーこれがどうにも不自然でして」
以下略



161: ◆9Re6IS4q.KTl[saga]
2017/04/24(月) 21:30:35.29 ID:zXPvXk8y0
古畑「ほら。見てください。これ、朝倉マリさんという1年生のものなんです」

まほ「…」

古畑「朝倉さんによると、昨日の午後行われた車輌点検の際に、脱いでいた上着を取り違えたそうで。佐久間さんの遺体が着ていた制服の上着も朝倉さんのものだと確認できました」
以下略



162: ◆9Re6IS4q.KTl[saga]
2017/04/24(月) 21:32:33.43 ID:zXPvXk8y0
古畑「この学園艦では生徒手帳は外出中常に携帯しておくものだそうですねぇ。んーもちろんたまには家に忘れてしまうこともあるでしょう。佐久間さんの部屋にあった生徒手帳も佐久間さん本人のものであれば単に置き忘れていたんだと納得できます。ただ、もし仮にこの朝倉さんの生徒手帳を佐久間さんが部屋に置いて出たのだとすると、車輌点検後に学生寮に戻り、生徒手帳だけを置いて部屋を出たということになります。しかも手帳も上着も他人のものだと気づかずに。どう考えても不自然です」

古畑「そこでピンと来ました。この生徒手帳を置いていったのは別の人物なんだと。佐久間さんを林の中で気絶させた際、この生徒手帳だけを持ち去って彼女の部屋に置いたんです」

古畑「ではなぜそんなことをする必要があったのか。考えられるのは、砲撃によってこの生徒手帳が傷つけられるのを防ぐ為です。んー中に書かれている何かの情報が大事なものだったんでしょうか?いやそんなはずはありません、手帳が他人のものだと気づかず置いていたということは、犯人は手帳の中身を確認していないんですから。手帳の中身は関係ない」
以下略



163: ◆9Re6IS4q.KTl[saga]
2017/04/24(月) 21:32:59.33 ID:zXPvXk8y0
古畑「んー…これ、実にシンプルなデザインの生徒手帳です。黒い表紙に校名と、校章が描かれているだけ」

古畑「…この校章。犯人にとってはこれが大事だったのではないでしょうか」

古畑「えー…黒森峰学園艦史、図書室から借りて来ました。この中に校章のことも詳しく載っています」ペラ、ペラ…
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164: ◆9Re6IS4q.KTl[saga]
2017/04/24(月) 21:34:02.56 ID:zXPvXk8y0
古畑「んー校章の由来や意味についてここまで詳しく知っている人物はそうはいないでしょう。それこそ数年に一度しか借りられないようなこの本を借りて読んでいるような生徒ぐらい…」ペラ…

『貸出日:20XX/04/05 氏名<西住まほ>』

古畑「えーその生徒はこの校章に特別な思いを抱く理由が十分な人物です。つまり親子揃って黒森峰女学園出身で、自身も戦車道の隊長を務め、更には西住流の正統後継者と目されている、学園と西住流双方に誇りを持つ人物」
以下略



165: ◆9Re6IS4q.KTl[saga]
2017/04/24(月) 21:34:59.97 ID:zXPvXk8y0
古畑「戦車道の隊長は戦車道受講者の寮の寮長として、これ」チャリチャリン

古畑「この各部屋のマスターキーも所持しています。ありがとうございました、これもう必要ないのでお返ししますね」

まほ「…」
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166: ◆9Re6IS4q.KTl[saga]
2017/04/24(月) 21:38:00.28 ID:zXPvXk8y0
まほ「…っ」

古畑「…」

まほ「…」フッ
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167: ◆9Re6IS4q.KTl[saga]
2017/04/24(月) 21:38:48.98 ID:zXPvXk8y0
まほ「…、どこで、私に目をつけたんですか?かなり早い段階から疑われていたと思うんですが」

古畑「えー…、ビールの空き缶の入った袋、あれです」

まほ「あの、現場に落ちていた?」
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168: ◆9Re6IS4q.KTl[saga]
2017/04/24(月) 21:40:04.66 ID:zXPvXk8y0
古畑「んっふっふ…咄嗟に隠してしまったのは失敗でしたね」

まほ「…」

まほ「いいえ。そもそもこの場所に寄港したのが失敗です」
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