270: ◆mqlRkew9nI/5[saga]
2017/04/22(土) 14:09:26.31 ID:qA/IsuLu0
第8話 すかうてっどがーるず!(後編)
―――街中
奈緒「……だいたいさ、これプロデューサーの仕事じゃんか。なんであたしがやるんだ?」
加蓮「もうそれ聞き飽きたから。いい加減諦めなって」
奈緒「それにあたしたち、ユニット名考えなきゃいけないっていうのに……」
加蓮「だから私も付いてきたんでしょ。考えながらスカウトしなよ」
奈緒「簡単に言うよ……」
加蓮「事務所の仲間が増えるのは、いいことじゃん」
奈緒「そうだけどさ……。……まあ、それはそれとして」
杏「……ねむ……」
奈緒「散々寝ただろ!」
杏「……あ、そこの公園通って。近道だから」
奈緒「ああ、はいはい―――じゃなくて! なんであたしが杏をおんぶして、家まで送らなきゃいけないんだよ!」
杏「ついでだからいいじゃん」
奈緒「何のついで⁉ こっちに用なんてないんだけど!」
杏「アイドルに向いてそうな子が、その辺を歩いてるかもしれないよ?」
奈緒「そんなポンポン見つかるか!」
少女「こんにちは〜」
奈緒「? あ、はい、こんにちは」
少女「ふふっ♪ いいお天気ですね」
奈緒「そうですね〜」
加蓮「……知り合い?」
奈緒「初対面だと思う……。あの、どこかで会ったことありました?」
少女「? いいえ、初対面だと思いますよ?」
奈緒「あ、やっぱりそうですよね」
加蓮「なら、どうして声を?」
少女「えっ? すれちがった人にご挨拶するのは、普通のことじゃありませんか?」
杏「確かにそうかもねー。……杏はしないけど」
奈緒「おんぶしてるから、小声でもあたしには聞こえてるぞ」
少女「私、お散歩してるワンちゃんやねこさんにも挨拶しますし……もちろん、あなたたちにもっ♪」
加蓮「あははっ、そういうことですか」
杏「ねぇ、ちょうどいいし、この人でいいんじゃない?」
奈緒「ちょうどいいとか言うなよ!……でもうん、確かにいいな、この人」
少女「どうかしましたか?」
奈緒「あのー、アイドルとか興味あります?」
少女「……アイドル?」
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