271: ◆mqlRkew9nI/5[saga]
2017/04/22(土) 14:10:31.73 ID:qA/IsuLu0
―――公園
奈緒「―――ってわけなんだよ、藍子」
藍子「そうですか、奈緒ちゃんたちはアイドルをやってるんですね」
奈緒「ああ、そうなんだ」
藍子「それで……私もアイドルをやらないかって?」
加蓮「うん、どうかな?」
杏「印税もらえるよー」
奈緒「杏、ちょっと静かにしてような?」
杏「でもお金の話は大事じゃない?」
奈緒「ま、まあそうかもだけど、いきなり生々しい話しなくてもいいだろ」
杏「杏は誰かさんに、いきなりその生々しい話されたんだけどなぁ」
奈緒「……」
杏「あとの人生遊んで暮らせるとかも―――」
奈緒「ちょっと黙ろうか!」
加蓮「……奈緒、そんなこと言ってたの?」
奈緒「そんなことより藍子、アイドルやってみる気ないか?」
加蓮「誤魔化したね」
奈緒「……。やってみる気ないか?」
藍子「そうですね……でも、私にはつとまらないと思います。目立つことは得意ではありませんし……」
加蓮「うーん、そっか……」
藍子「それに、他の子にはない特技なんて、なにもありませんから……」
奈緒「特技があればいいってわけでもないって。杏の特技なんて、だらだらすることだし」
杏「それは別に特技じゃないぞっ!」
奈緒「じゃあ趣味?」
杏「趣味とも違うね……」
杏「杏はただ、だらだらしたいからするんだよ」
奈緒「なんか深いようで浅い言葉だな……」
杏「ま、杏はともかくさ、藍子は優しいのが特技なんじゃない?」
藍子「優しい? 私がですか?」
加蓮「あ、そうだね。まだ会ってからそんな経ってないけど、藍子が優しいの分かるもん」
藍子「私の、優しさ……? そんなものが特技になるんですか? 優しいのは、誰でも普通のことだと思いますけど……」
杏「家族とか友達に優しいっていうのは、ほとんどの人がそうだろうけどさ。誰にでも優しい人は、そんなにいないと思うよ。……いや、そういえば、ここにもう一人いたね」
奈緒「……え? あたし? あ、あたしは別にそんな優しいとかじゃ――」
杏「あ、違うか。奈緒はただのお人好しだった」
奈緒「――ないし、お人好しでもないよ!」
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