10:名無しNIPPER[saga]
2017/04/17(月) 11:06:44.37 ID:5I2Isvu00
胸がどきどきする。調査を続ければ、もっと何かわかるかも。もっと部屋を探れば。
その時、部屋の冷気が私の熱を一気に下げた。私は、何をしているんだろう。事務所の閉塞感が耐えきれなくて、とんでもないことをしてしまった。短い間とはいえ、高垣さんにはお世話になったのに。全然暑くないはずだけれど、背中には冷たい汗がしたたった。
これ以上の調査はまずい。罪悪感か、他のアイドルに見られるのをはばかるのか、私は部屋を出た。ボタンを、そっと懐に忍ばせて。
「おまたせしました」
「お待たせされました…まったく心臓に悪い」
プロデューサーさんも、冷や汗を浮かべながら周りを警戒していた。私は、プロデューサーさんの手を握りながら、部屋の前から立ち去った。2人の手はお互いの汗でぐっちょりしていたけれど、私は寮の外に出るまで、決してプロデューサーさんを離さなかった。
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