過去ログ - 鷺沢文香は、茜色に染まる -SS速報VIP

過去ログ - 鷺沢文香は、茜色に染まる

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20: ◆7uGVQpzDpA[saga]
2017/04/23(日) 12:53:55.49 ID:WnTIuVfMo
茜「文香ちゃん、どうしました？　もしかして、本の貸し借りはご法度でしたか！？」

文香「いえ、その。茜さんにとって面白い本について考えているのですが……」

茜「……？？？　私は文香ちゃんが面白い本を読みたいんですが！」

以下略

21: ◆7uGVQpzDpA[saga]
2017/04/23(日) 12:57:14.58 ID:WnTIuVfMo
文香「……私の、とっておきの１冊があります。読んでいただけますか？」

茜「とっておき！　読みます！　読ませていただきます！」

文香「少々、難解な部分があるかも知れません。その時は、私から注釈や解釈をお話しさせて頂いてもよろしいですか？」

以下略

22: ◆7uGVQpzDpA[saga]
2017/04/23(日) 12:57:59.80 ID:WnTIuVfMo
文香「ありがとうございます、茜さん」

茜「試しに何かメッセージを送ってみて下さい！」

文香「は、はあ。それでは……」

以下略

23: ◆7uGVQpzDpA[saga]
2017/04/23(日) 13:00:05.71 ID:WnTIuVfMo
７

それから茜さんは、ソロデビューを果たし、「ゼッケンズ」という５人組のユニットでも活動を始め、アイドルとして忙しい日々を送るようになった。

それでも、本の貸し出しやLINEのやり取りはほぼ毎日続いていた。

以下略

24: ◆7uGVQpzDpA[saga]
2017/04/23(日) 13:04:36.56 ID:WnTIuVfMo
レッスンの休憩中、ページの捲る音がした。
私のLINEの通知音だった。

茜『私の地元である栃木に着きましたよ！　これからライブ頑張ってきます！　ファイヤー！！！』

以下略

25: ◆7uGVQpzDpA[saga]
2017/04/23(日) 13:06:52.89 ID:WnTIuVfMo
奏「でも、気をつけておいてね」

打って変わって、奏さんは真剣な表情を浮かべる。

以下略

26: ◆7uGVQpzDpA[saga]
2017/04/23(日) 13:09:03.11 ID:WnTIuVfMo
８

とうとう、初めてのライブの日が決まった。

それに合わせて、私のための曲も作られた。

以下略

27: ◆7uGVQpzDpA[saga]
2017/04/23(日) 13:10:34.15 ID:WnTIuVfMo
デビューが決まったことを、レッスンで一緒になった時に茜さんに伝えると、まるで自分のことのように喜んでくれた。

茜「私、とっっっても観たいです！　いつですか、いつなんですか！？」

以下略

28: ◆7uGVQpzDpA[saga]
2017/04/23(日) 13:12:12.83 ID:WnTIuVfMo
９

初ライブにしては大きな会場だが、気負わずやって欲しい――そのようなことをプロデューサーさんは言っていた。

会場は346プロの有する専用のライブ会場で、数千人規模のお客さんが入場することができる。

以下略

29: ◆7uGVQpzDpA[saga]
2017/04/23(日) 13:17:34.55 ID:WnTIuVfMo
奏「あなた、本当に感情が顔に出やすいのね」

顔を上げると、いつものように薄っすらと微笑む奏さんの表情があった。

以下略

30: ◆7uGVQpzDpA[saga]
2017/04/23(日) 13:26:15.64 ID:WnTIuVfMo
奏「ちょっと、志希」

志希「だって要はさー、自分の失態を晒したくないって話だよね？」

志希「完璧主義者ってやつかな？　あははー、かつての私みたいだよね。ちょっとベクトルは違うけど」

以下略

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