過去ログ - ヘレン「ほたる、宇宙に行きましょう!」 ほたる「へ?」
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◆jsQIWWnULI
2017/04/25(火) 17:45:55.00 ID:lIJO8+9p0
私は、現実を受け入れたくないからか、しばらくの間事務所、もとい元事務所の自動ドアに貼られた紙を見つめていました。
そして、やはり納得できずに、何を思ったか、自動ドアをさっきと同じように手で開けようとしました。
ドアの真ん中にあるすき間に両手の指をいれて、両腕に力をいれて、
「せーのっ!」
以下略
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◆jsQIWWnULI
2017/04/25(火) 17:47:40.35 ID:lIJO8+9p0
「そこの君!」
「ひゃうん!?」
ドアを開けようとした瞬間、いきなり声をかけられて変な声が出てしまいました…。
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◆jsQIWWnULI
2017/04/25(火) 17:48:25.63 ID:lIJO8+9p0
「ち、違うんです!不法侵入しようとしていたんじゃなくて…ええっと、なんていうか、とにかく違うんです!」
「うん?」
「…ほえ?」
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◆jsQIWWnULI
2017/04/25(火) 17:49:00.06 ID:lIJO8+9p0
私に声をかけたであろう人は、立派な警察服を着ているかと思いきや、くたびれてよれよれになったスーツを着た男の人でした。
「…えっと、不法侵入?」
余計なことを言ってしまったでしょうか?あわてて誤解をとこうとします。
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◆jsQIWWnULI
2017/04/25(火) 17:49:39.92 ID:lIJO8+9p0
「ち、違います。私は個々の建物の中にあった事務所に所属していたもので…。でも、その事務所が破産して、それで…。」
言葉がつながりません。口の中が乾いていきます。さっきまでかいていた汗が引いていました。
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◆jsQIWWnULI
2017/04/25(火) 17:51:22.26 ID:lIJO8+9p0
「うーんと、詳しいことはよくわからないけど、とりあえず君の所属していた事務所がつぶれてしまって、今、君はフリーの状態ってことで良いよね?」
てっきり怒られるんじゃないかと思っていた私には、予想外の言葉が返ってきました。
本当に予想外でびっくりです。
17
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◆jsQIWWnULI
2017/04/25(火) 17:52:08.44 ID:lIJO8+9p0
「は、はい…」
なんとか返事は返せました。
「ちなみに、君はその事務所で何をしていたの?」
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18
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◆jsQIWWnULI
2017/04/25(火) 17:52:45.80 ID:lIJO8+9p0
「アイドル!それが素晴らしい!」
男の人はそう言うと、私を頭からつま先まで見始めました。
…もしかしてこれって不審者なんじゃ…?そう思っていると、突然、その男の人が言いました。
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◆jsQIWWnULI
2017/04/25(火) 17:54:25.86 ID:lIJO8+9p0
その発言に、私は無意識のうちに強く反発していました。
「だめですっ!」
男の人は私がいきなり大きな声を出したことに驚いていました。構わず続けます。
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◆jsQIWWnULI
2017/04/25(火) 17:55:16.76 ID:lIJO8+9p0
話していると涙が出てきそうです。男の人の方を見ると、
「うーん、不幸ねぇ…」と言いながらあごをさすっていました。
「まあ、うちの事務所には関係ないかなぁ…。ま、とりあえずうちの事務所に行こうよ!」
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◆jsQIWWnULI
2017/04/25(火) 17:56:00.17 ID:lIJO8+9p0
「あ、あの…」
「いいからいいから」
話しかけてもその人は私を連れて行こうとします。強引です。強引すぎます。
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