過去ログ - 【モバマスSS】モバ夫「特別養護老人ホームに勤める事になった……」
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14: ◆Q/Ox.g8wNA[sage saga]
2017/04/26(水) 12:01:46.89 ID:k4t87EhqO

菜美「大変です!!モバ夫さんっ!!また楓お婆ちゃん達が隠れて酒盛りをっ!!」

モバ夫「またかっ!あのアル中どもめぇ……。 一体どこから持ち込みやがった……?」

菜美「すいません…、去年の志乃お婆ちゃん100歳記念の時のお祝いの品をまだ隠し持っていたらしくて……」

モバ夫「くっそー……、認知症かなり進行してる筈なのに、酒の事になると悪知恵が働きやがる……」



モバ夫(あれからしばらくの時が経った。結果として、俺は結局まだこの老人ホームで働いている)

モバ夫(超個性的な住人たちがどったんばったん大騒ぎなこのホーム、仕事は無数にあるし、手間も際限なく掛かる)

モバ夫(ただでさえ介護の現場は辛い事が一杯ある。下の世話や休憩が殆ど無い事、残業なんて当たり前、
    認知症故の心無い暴言や暴力も日常茶飯事だ)


モバ夫(何遍止めようと思った事か……、現に今だってそう思う事もある)


モバ夫(そう思う度に俺はあの日、図書館で見たアルバムを思い出す事にしている)

モバ夫(楽しそうなアイドル達と祖父の浮かべている満面の笑顔―― それを見ると、本当に素敵な空間だったのだろう、と思える)

モバ夫(そして、今、また心が少女に戻ったアイドル達を笑顔に―― 
    あの時のアルバムに近づける事が出来るのは、あの人の孫に生まれた俺の使命なのかもしれない、そう思ったからだ)


モバ夫(まぁ、もちろん、報酬が抜群に良いってのもあるんだけどさ……)


モバ夫「くっそー、高垣め……今日と言う今日は強めに説教してやる……」

菜美「……そんな事言ってモバ夫さん、何だかんだ言って楓お婆ちゃんには甘いですよねぇ、本気で怒らないと言うか……」

モバ夫「不覚にも前に聞いたレクリェーション会での歌声に感動しちゃいましてね…、若干ファンになっちゃいましてどうも……。
    でも!今日は本当にビシッと言いますから!!」


菜美「はぁ……ホントにお願いしますよ……」


菜美(ホント、女性の好みは血筋なんですかねぇ……昔っから変わらないんだから…)ボソッ

モバ夫「ん?? 菜美さん、何か言いました??」

菜美「いえいえ、なんでも!! さっ、行きましょ!?」


モバ夫(そう言いながらアル中達の宴の現場に駆けて行く菜美さんの後を俺は慌てて追った)

モバ夫(これからも余生を送るアイドル達が安らかに暮らせるように、このちょっと頼りない所の有る同僚と共に、
    彼女たちを、アイドルたちを見守っていきたい)

モバ夫(俺はこの施設の職員で、そして――)


モバ夫(彼女たちの多分、最後のプロデューサーなのだから――)


【完】


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