11: ◆eBIiXi2191ZO[saga]
2017/04/28(金) 21:53:51.27 ID:OxvHpGT1o
ひとりの部屋がどことなく広すぎたから。
私はプロデューサーさんに電話を掛ける。
プルルル……プルルル…… 七度目のコールで。
「はい」
ああ。この声だけで。
私はひどく安心するのだ。
「プロデューサーさん?」
「ああ、楓さん。本当に今日はすいません」
「いえ、いいんです……クレーム、片付きました?」
「はい。おかげさまで」
お互いの状況を確認する私たち。
電話をしながら、私は指輪をもてあそぶ。
この一年、指輪の奇蹟にすがっていたせいか、プラスチックのそれは少しやせたように思える。
まるで、私自身のように。
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