過去ログ - 早坂美玲「これからは、ウチらのターンだ!」
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5: ◆S6NKsUHavA[saga]
2017/04/30(日) 21:12:21.39 ID:D+4uS1fU0
「ウチは、インディヴィジュアルズのリーダー。ウチがショーコやノノを巻き込んだんだから、それが当然だって思ってて」
「うん」
「でも、今回の発表を見て、ウチ思ったんだ。ウチがリーダーで、本当に良いのかなって。ユニットで一番人気の無いウチがユニットを引っ張ったら、ユニット自体に傷がつくんじゃないかって」
「うん」
「だから、ウチ、二人に相談しようと思ったんだ。リーダーのこと。ショーコもノノも、発表のことは知ってたし。でも、なんか言い出せなくって……そしたら、どんどん二人と顔もあわせづらくなって」
「それで、今日はレッスンがバラバラだったのか」
「……うん」

 こくりと頷く美玲に、プロデューサーは苦笑を飲み込んだ。およそ、予想していたとおりだった。彼女は、ユニットリーダーとしての自分に魅力が無いのではないかと思い始めているのだ。順位だけを見れば、彼女は群れの中で一番『弱い』。そんな自分が、長として群れを率いるのはダメなんじゃないか。そう思い始めている。少し違ったのは、彼女の中間発表の受け止め方が、予想以上に深刻だと言うことだ。
 だが、彼女は勘違いをしている。

「……弱気になるのは許さないって言ったぞ、リーダー」
「インディヴィジュアルズを信じてくれって、言ってくれたじゃないですか、リーダー」
「……!? ショーコ、ノノ、いつの間に……」

 突然降ってきた声に顔を上げた美玲は、そこに並ぶ二つの影を見て驚いた声を上げた。プロデューサーは思惑通りに言ったことに満足しながらも、軽く種明かしをする。

「美玲に声をかける前に、こっそり隠れて貰ってたんだよ。ここは姿を隠せるポイントが多いからな」
「じゃ、じゃあ、今までの話……」
「フヒ……全部聞いてた」

 狼狽する美玲に、輝子が肯定した。知らない間に弱気で恥ずかしい告白をしていたことが確定して、美玲は顔から火が出そうなほど真っ赤になる。
 そんな彼女の熱を、意外な言葉が吹き飛ばした。



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