過去ログ - 甘くてとろける百合バス  私と――。
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2:名無しNIPPER[saga]
2017/05/03(水) 13:29:00.31 ID:bGKhngeS0
ヤンキーちゃんはカワサキのよく知らないけど、大きなバイクに乗っている。
確か、先生には軽く注意されたらしい。
ただ、ヤンキーちゃんは、学校の中でも悪評高い上に、
素直に言うことを聞かないから先生達も手を焼いている。
そんなヤンキーちゃんがこんな、砂糖みたいな空間に座ってるのだから、驚き。
以下略



3:名無しNIPPER[saga]
2017/05/03(水) 13:33:38.10 ID:bGKhngeS0
昔からね。
ヤンキーちゃんは、私のちょっかいをしだいに無視し始める。
どうも、他の何かに気をとられているみたい。
彼女の視線の先、ポニテと天パが座っている席。
え、あそこに座りたかったの?
以下略



4:名無しNIPPER[saga]
2017/05/03(水) 13:42:45.97 ID:bGKhngeS0
私、昔からヤンキーちゃんを怒らせるのも得意なんだよね。
しかし、ヤンキーちゃんのこの様子。
この不機嫌オーラ。
恐らく、ポニテか天パのどちらかに因縁があるんじゃないかしら。
おいおい、どっちが私の親友のお尻に火をつけたんだ。
以下略



5:名無しNIPPER[saga]
2017/05/03(水) 13:46:13.74 ID:bGKhngeS0
それに、ヤンキーちゃんはこう見えて良家のお嬢様だし。
煮卵ごときで、文句言うなんて、当時は考えられなかった。
煮卵だよ、給食の。
笑っちゃうぜ。うん?
ヤンキーちゃんが、こっちを睨んでいる。
以下略



6:名無しNIPPER[saga]
2017/05/03(水) 13:50:59.70 ID:bGKhngeS0
私は、ヤンキーちゃんの家とはけっこう離れてる。ヤンキーちゃんは、ポニテと同じバス停で降りるはず。
ほら、ポニテちゃんが降りるよ。
ヤンキーちゃんが立ち上がった。
そして、私の腕を掴んだ。
来い。
以下略



7:名無しNIPPER[saga]
2017/05/03(水) 14:00:59.17 ID:bGKhngeS0
ポニテは、私たちを見てにっこり笑って、歩いていく。
ヤンキーちゃんは少し経ってから、相変わらず私の腕をがっちり掴み、なんとポニテの後をつけだした。
あのね、ヤンキーちゃん。
ヤンキーちゃん?
おーい。
以下略



8:名無しNIPPER[saga]
2017/05/03(水) 14:05:09.66 ID:bGKhngeS0
ポニテが家に入る直前、ヤンキーちゃんが呼び止めた。
私はさすがに、家の塀の影に隠れた。
どうなるのか、どうもならないのか。
我が子を見るような心持ちになってきて、動悸と息切れが。
ポニテちゃんが、天真爛漫なものだから、ヤンキーちゃんは言いにくそう。
以下略



9:名無しNIPPER[saga]
2017/05/03(水) 14:14:04.89 ID:bGKhngeS0
ポニテ!
と、ヤンキーちゃんが叫ぶ。
なに!
と、ポニテが叫ぶ。

以下略



10:名無しNIPPER[saga]
2017/05/03(水) 14:21:23.42 ID:bGKhngeS0
それだけ聞きたかったんだ。
と、ヤンキーちゃん。
そっか。
と、ポニテ。
金髪をくしゃくしゃとひっかいて、ありがと、と照れくさそうにヤンキーちゃんは笑っていた。
以下略



11:名無しNIPPER[saga]
2017/05/03(水) 14:30:22.38 ID:bGKhngeS0
ロマンチックなことに、都合のいいことに、海辺が近いもんで。
私は全速前進で、海岸まで走った。
ヤンキーは、よっし、影も形もないわ!
はっはっは!
と、息を切らせて、砂浜に腰を下ろした。
以下略



12:名無しNIPPER[saga]
2017/05/03(水) 14:39:52.36 ID:bGKhngeS0
まだ、逃げようとする私の右手を、今度はヤンキーちゃんが掴んだ。
私の煮卵、食べただろ。
と、時効になった罪を持ち出し、私を押しとどめる。
あれは、ごめんて、ほんとに悪かったと思ってるから。
謝罪する口の中に砂が入っていて、じゃりっと音を立てた。
以下略



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