過去ログ - 甘くてとろける百合バス  私と――。
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6:名無しNIPPER[saga]
2017/05/03(水) 13:50:59.70 ID:bGKhngeS0
私は、ヤンキーちゃんの家とはけっこう離れてる。ヤンキーちゃんは、ポニテと同じバス停で降りるはず。
ほら、ポニテちゃんが降りるよ。
ヤンキーちゃんが立ち上がった。
そして、私の腕を掴んだ。
来い。
以下略



7:名無しNIPPER[saga]
2017/05/03(水) 14:00:59.17 ID:bGKhngeS0
ポニテは、私たちを見てにっこり笑って、歩いていく。
ヤンキーちゃんは少し経ってから、相変わらず私の腕をがっちり掴み、なんとポニテの後をつけだした。
あのね、ヤンキーちゃん。
ヤンキーちゃん?
おーい。
以下略



8:名無しNIPPER[saga]
2017/05/03(水) 14:05:09.66 ID:bGKhngeS0
ポニテが家に入る直前、ヤンキーちゃんが呼び止めた。
私はさすがに、家の塀の影に隠れた。
どうなるのか、どうもならないのか。
我が子を見るような心持ちになってきて、動悸と息切れが。
ポニテちゃんが、天真爛漫なものだから、ヤンキーちゃんは言いにくそう。
以下略



9:名無しNIPPER[saga]
2017/05/03(水) 14:14:04.89 ID:bGKhngeS0
ポニテ!
と、ヤンキーちゃんが叫ぶ。
なに!
と、ポニテが叫ぶ。

以下略



10:名無しNIPPER[saga]
2017/05/03(水) 14:21:23.42 ID:bGKhngeS0
それだけ聞きたかったんだ。
と、ヤンキーちゃん。
そっか。
と、ポニテ。
金髪をくしゃくしゃとひっかいて、ありがと、と照れくさそうにヤンキーちゃんは笑っていた。
以下略



11:名無しNIPPER[saga]
2017/05/03(水) 14:30:22.38 ID:bGKhngeS0
ロマンチックなことに、都合のいいことに、海辺が近いもんで。
私は全速前進で、海岸まで走った。
ヤンキーは、よっし、影も形もないわ!
はっはっは!
と、息を切らせて、砂浜に腰を下ろした。
以下略



12:名無しNIPPER[saga]
2017/05/03(水) 14:39:52.36 ID:bGKhngeS0
まだ、逃げようとする私の右手を、今度はヤンキーちゃんが掴んだ。
私の煮卵、食べただろ。
と、時効になった罪を持ち出し、私を押しとどめる。
あれは、ごめんて、ほんとに悪かったと思ってるから。
謝罪する口の中に砂が入っていて、じゃりっと音を立てた。
以下略



13:名無しNIPPER[saga]
2017/05/03(水) 14:48:32.82 ID:bGKhngeS0
返事、聞かせてよ。
ヤンキーちゃんが、私を自分の正面に立たせる。
な、なんのことかな。
はっきり告げられたわけじゃないので、私は言ってやった。
だから、その、とヤンキーちゃんが口ごもる。
以下略



14:名無しNIPPER[saga]
2017/05/03(水) 14:57:48.58 ID:bGKhngeS0
ヤンキーちゃんは、初めて見る、照れくさくて泥くさくて青くさい顔で、どうにもまいる――そんな顔で、
『私』から離れていくな、と抱きしめてきた。
私は、酸欠になりそうだったので、とにかく息をすることに集中した。
別に離れたつもりなんかないし、と私も返す。
これからも、一番の友達だよ、と弱弱しく抱きしめ返した。
以下略



15:名無しNIPPER[saga]
2017/05/03(水) 15:07:24.55 ID:bGKhngeS0
だめだ、頭が混乱してきた。
落ち着いて、ヤンバルクイナの真似をしよう。
ウジュジュジュ。
え、違う、なんか、違う。
アホな事に没頭している間に、ヤンキーちゃんはさらに体を――食い込ませてきた。
以下略



16:名無しNIPPER[saga]
2017/05/03(水) 15:08:47.93 ID:bGKhngeS0
という感じなんだ


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