過去ログ - 超能力戦争から逃げて異世界に来てしまった【キャラ募集安価】
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名無しNIPPER
[saga]
2017/05/06(土) 22:48:27.50 ID:++Gf/xpS0
中央大陸は魔大陸と違い、光に溢れ、熱いとさえ思えるほど温かみがあった。
「リューヤさんが得た物は旅に使えそうな物以外全て高レートで換金しておきますね」
と、自信満々に胸を張るミリアリア。机の上には剣や鞄、高級そうな服が置いてある。
「この剣は数ある宝の中でも最も高く売れる物なのですが、リューヤさんに持っていて欲しいです」
「……でも僕は剣とか使えないよ?」
もちろん超能力を合わせて振れば何とかなるだろうが、それなら棒きれでも変わらない。
「いえ、剣としての能力は精々上の下、もちろん市場に出回っている量産品に比べたら格段に性能は良いです。……この竜神の矛は別の使い道があるのです」
そう語るミリアリアはどちらかと言うと悲しげで、剣を誰かの手に回したくないようだった。
「とにかく、リューヤさんが持っていて欲しいんです。良いですか?」
「ミリアリアが言うならもちろん」
即答した事が嬉しかったのかミリアリアはパァと顔を明るくした。
「後は旅人の服に術式の施された鞄ですね。中央大陸にある世界銀行の保管庫へと繋がっていて、大量の物資を出し入れできます」
「全部売ったらいくらくらいになるんですか?」
リマルの質問にミリアリアの眼鏡がキラリと輝いた。
「ざっと、国が一つ買えるくらいですかね」
「……お、おおふ」コテン
驚いたリマルが固まったまま倒れてしまった。だが、龍矢にはピンとこない。
「それは……すごいんだよね?」
「もちろんです。私が今までに稼いだ額より数倍凄いですから」
「じゃあ、僕の分も――「リューヤさん」
全てあげようとする龍矢にミリアリアは首を振った。
「もちろん気持ちは嬉しいですが、私は商人です。一流の商人だと自負しています。決して施しなど受けません」
龍矢は施しという言葉を聞いて何だか恥ずかしくなった。
その理由までは分からなかったが、とても恥ずかしかったのだ。
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