過去ログ - 沙綾「好きです////」有咲「へっ!?//////」
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9: ◆PChhdNeYjM[saga]
2017/05/07(日) 01:53:59.18 ID:IlFFOpT9O


背中に回された両手が解かれ、香澄の顔が鼻先まで近づく。


「……私ね、沙綾の匂いが好きなんだ。

パンの匂いに交じって、パンとは違う、沙綾の甘い匂いがするの。だから、近くにいるとすぐに分かっちゃう」


「へ……へえ、そう……なんだ」


どう返せばいいのか……分からない。


香澄は、私の事を変だと思っていないだろうか。

抱き着かれて顔が真っ赤になってしまった私を見て、引いていないだろうか。


香澄の顔が見れない。無意識に両手で顔を隠してしまう。


「その……香澄? 別にね、何でもないから、これ。放っておけばすぐ直るから」


不意に、両手に温かい感触を感じ……優しい手つきで、隠していた顔から離される。


目の前で、香澄が私の顔を凝視していた。




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