5:名無しNIPPER[saga]
2017/05/07(日) 23:35:28.94 ID:VXEjvhbW0
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部屋の中には既に、女の人とスーツの男の人がいて、よっつの目があたしを向く。
女の人の方は長い黒髪、綺麗な緑の瞳。すらっとした脚。
一言で言えば美人だ。
テレビで見たことある気がするんだけど、名前が出てこない。
スーツの男の人は、女の人のプロデューサーさん……だろうか。
言っちゃなんだけど、うちのプロデューサーさんの倍くらい仕事ができそうだ。
そんな二人の視線に射抜かれて、立ち尽くしていると、あたしのプロデューサーさんが部屋に入ってきた。
「お待たせしました」
部屋に入るや否や、プロデューサーさんが畏まってそんな挨拶をするもんだから、つられてあたしも「お待たせしました!」と言った。
すると、女の人も男の人も吹き出して、あたしを見てくすくすと笑っている。
「ね。言ったとおりでしょう? 言葉遣いがちょっと怖いかもしれないけど、カワイイやつなんで怖がらずに接してあげてください」
言いながら、プロデューサーさんは、二人の対面に座る。
いつものへらへら顔で、「ほら、打ち合わせ、始めるよ」と自分の隣の席をぽんぽんと叩く。
あー。
そっかそっか。
やっと理解が追い付いた。
「また!!! あたしを!!! からかったな!?」
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