過去ログ - 佐藤心「はぁとがみる」
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10:名無しNIPPER[saga]
2017/05/13(土) 07:54:05.06 ID:tNZEexy20
「それで?」
「うん?」
「映画、行くんですよね?」
「そうだった。っておい☆早く席取りにいかないと良い席なくなっちゃう♪いやーんそれはだめぇ♪」

以下略



11:名無しNIPPER[saga]
2017/05/13(土) 07:56:11.00 ID:tNZEexy20
 上映開始時間の30分ほど前に映画館にたどり着き、
 スクリーンからほど良く離れた席を予約してから今日は平日だったと思い出した。
 そういえばGWも終わっている。どうりで人通りが少ないわけだ。
 これなら映画館まで急ぐ必要はなかったじゃないか。

以下略



12:名無しNIPPER[saga]
2017/05/13(土) 07:57:51.07 ID:tNZEexy20
 結局、オレンジジュースにウーロン茶。シナモンのチュロス一本に小さいサイズのポップコーンを買った。席に着くと、
 
「はぁと食べ過ぎちゃうかもだから、プロデューサーが持ってて」

 とポップコーンを渡された。
以下略



13:名無しNIPPER[saga]
2017/05/13(土) 07:59:59.31 ID:tNZEexy20
 照明が落ち、カメラ男の説明が終わり、
 いよいよ本編が始まるというときに僕は映画の音とは異なる音の存在に気がついた。

 かりっ、さくっ、さくっ。

以下略



14:名無しNIPPER[saga]
2017/05/13(土) 08:01:17.70 ID:tNZEexy20
 かりっ、さくっ、さくっ。

 チュロスを食べる音が聞こえているのだから、僕の呼吸をする音もはぁとさんに聞こえているのでは?
 
 僕は上手く息が出来なくなった。
以下略



15:名無しNIPPER[saga]
2017/05/13(土) 08:03:06.19 ID:tNZEexy20
 僕の祈りが通じたのか、ほどなくしてチュロスを食べる音は聞こえなくなった。

 これでやっと映画に集中できる。そう思い、目を開いた矢先、
 はぁとさんの腕が僕の方へと伸びてきて、膝の上に乗っているポップコーンをすくっていった。

以下略



16:名無しNIPPER[saga]
2017/05/13(土) 08:04:44.58 ID:tNZEexy20
 ここは上映中の映画館で明かりは少ない、さらに人数もまばらときたものだ。
 はぁとさんの手を握っても、きっとバレやしないだろう。

 僕はちらりとはぁとさんの表情を盗み見た。僕の予想が正解なら、

以下略



17:名無しNIPPER[saga]
2017/05/13(土) 08:06:16.56 ID:tNZEexy20
 劇場を出ると、はぁとさんは

「あー面白かった☆」

 と満足そうに伸びをした。
以下略



18:名無しNIPPER[saga]
2017/05/13(土) 08:09:18.74 ID:tNZEexy20
 これは困ったことになった。一難去ってまた一難である。
 
 こんなことなら部屋で一日、本を読んでおくべきだったのかもしれない。
 けれどもう選んでしまったことは仕方ない。過去に戻ること出来ないのだ。
 
以下略



19:名無しNIPPER[saga]
2017/05/13(土) 08:12:54.51 ID:tNZEexy20
終わり。

久しぶりのはぁとがシリーズ。久しぶりの短編。難しい。

次は奏のリベンジか、はぁとさんのシリアスか、ふみふみ


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