過去ログ - 魔王♀「食べちゃうぞー!」勇者の母「食べないでください!」
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2:名無しNIPPER[saga]
2017/05/14(日) 11:03:34.85 ID:H0UYO+1aO
母親は父親の腕を掴んで赤ん坊を取り上げます。
そして、泣きながら、睨み付けました。
勇者になれば様々な魔物と戦わなければならないです。
危険な場所にも訪れることでしょう。
どうしても長老の所に行くのなら、私はこの子と死にます。赤ん坊が泣き始めました。まるで、母親の憤りを感じているようでした。
以下略



3:名無しNIPPER[saga]
2017/05/14(日) 11:20:28.05 ID:H0UYO+1aO
娘が生まれて、数日が経ちました。
村の長老は、勇者の存在を、村の斥候により少し前から知っていました。
長老は生まれてくる勇者が女の子であることも知っていました。
しかし、勇者に選ばれたのは事実です。
種があるからこそ、天は輝きを授けるのです。
以下略



4:名無しNIPPER[saga]
2017/05/14(日) 12:02:24.47 ID:H0UYO+1aO
その夜、父親は食事を残しすぐに部屋に引き上げました。
疑問に思った母親は、部屋の扉を叩き、具合が悪いのですか、と尋ねました。
顔を出した父親は少し暗い表情をしていました。そんなことはないよ、と言います。
子どもの世話で疲れていた彼女も、あまり深くは追及しません。
お酒の入った樽を手渡し、部屋に戻り床につきました。
以下略



5:名無しNIPPER[saga]
2017/05/14(日) 12:08:51.98 ID:H0UYO+1aO
ちょっと出かけてくる


6:名無しNIPPER[sage]
2017/05/14(日) 13:18:36.14 ID:XVYrxEoOo
期待


7:名無しNIPPER[saga]
2017/05/14(日) 21:50:48.13 ID:+7UWUz4XO
みんなが寝静まった頃、父親は目を覚ましました。
酒の酔いが少し冷め、夕食を囲っていた時に感じていた罪悪感も薄れていました。
大丈夫、父親は祈るように思います。
世界の平和のために仕方がない。
時代の水平に光が差し込む頃、自分の妻も私の行いを認めてくれるはずだ。
以下略



8:名無しNIPPER[saga]
2017/05/14(日) 22:05:38.88 ID:+7UWUz4XO
暗い夜道は危険が付き物です。
魔王の気に当てられた動物や植物、いわゆる魔物達は、特に夜に活発に活動します。
そのため、長老の斥候がすぐ近くの湖で待っている手はずでした。
周りの様子をうかがいながら、父親は小走りで人里を抜けます。
長老の住む家は山の麓にありました。
以下略



9:名無しNIPPER[saga]
2017/05/14(日) 23:41:26.46 ID:AQIOeCSJ0
湖のほとりに来ると、娘は少しだけ泣き止んでくれました。
しかし、父親は過去をしかめます。
なんだ、この匂いは。
今まで嗅いだことのない、生々しい錆びた匂いが立ち込めていました。
彼は、斥候の名前を呼びました。
以下略



10:名無しNIPPER[saga]
2017/05/14(日) 23:49:18.90 ID:AQIOeCSJ0
小さな悲鳴をあげました。
手に生暖かい液体が付着しました。
匂いの正体だとすぐにわかりました。
強烈な、血の匂いでした。
父親は震えあがります。
以下略



11:名無しNIPPER[saga]
2017/05/15(月) 00:00:46.94 ID:sscDpbIG0
金色の光がそこにはありました。
娘の紋章の輝きだとすぐにわかりました。
月がまた顔を覗かせ、辺りを照らし出します。

ぽたりとしずくが落ちたような気がしました。
以下略



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