過去ログ - 魔王♀「食べちゃうぞー!」勇者の母「食べないでください!」
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73:名無しNIPPER[saga]
2017/05/20(土) 12:25:18.68 ID:FGQZz50A0
少女は目を閉じました。
熱いまぶたを腕で擦ります。全身に光が宿ります。
右手が訴えるように疼きました。魔王を倒せと。

魔王! 

拳を握って、魔王に向かっていきました。

や、やめて、やめてよ。魔王じゃない、お母さんだよ!

親子ごっこはもうたくさん! 私はお母さんなんていらない! どうせ、私の両親もあなたが食べたんでしょう!

魔王は否定しません。そういう時は決まっています。その通りなのです。

ほらね! あなたを殺して、私も死んでやる!

だめだよ! 死んじゃったら、もう会えないよ!

魔王が言いました。どの口がそんなことを言うのでしょうか。

あなたが、それを言うの!?

光をまとった拳が魔王の髪をかすります。深紅の髪の先が粉になって消えました。
この力は、魔王にも絶大な威力を誇るようです。
なのに、魔王はこちらに攻撃してきません。狼が魔王に言いました。

魔王、こちらからも反撃しないと、あなたが消えてしまいます。

でも。

魔王、何を迷っているのです。食べ頃になったのだから、食べればいいではないですか。

うん……。

少女は腹が立ちました。
まだ、自分を食べるかどうかの話をしているのです。
こちらの気持ちなんてお構いなしで。








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