過去ログ - 夢野「強くてニューゲーム……って、ウチなのか?」ch.2『ダンガンロンパV3』
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940:名無しNIPPER
2017/06/01(木) 19:52:06.22 ID:ZjAwyyJ60
政府のヤツらにとっては、ジジィの命なんて、ゴミ同然だったんだよ。
 ま、俺らの命だって同じだろうけど」

音哉は一旦言葉を切った。
あの時の虚しさと怒りを思い出すと、声を荒げてしまう。
気をつけなければいけない。
いつどこで誰が狙っているかわからない状況なのだ。

愛美に目を遣ると、愛美は申し訳なさそうな顔をしていた。
当然だろう、身内が死んだ話を聞いてしまったのだから。
再び目を正面に向け、深呼吸してから続けた。

「…あの時、俺は決めたんだよ。
 俺が、頂点に立って、この国を変えてやる。
 俺が人の命をゴミにしか思わないような考えを変えてやる…ってな。
 そのためには、いわゆるエリートコースを進まなきゃいけない。
 良い高校、良い大学、良い会社、そして政治家へ…っつー道な。
 だから、アイツらとつるんで馬鹿ばっかやってらんないって思ったんだ」

結局昼休みとかにはつるんでたけどな、そう付け加え、笑った。
生徒会長になったのも、やがて国の上に立とうと考えている人間が、学校の上にくらい立てなくては話にならないと考えたからだ。

愛美の方を再び見ると、愛美は音哉を真正面から見据えていた。
愛美は、音哉の手を取った。

「…音哉くん……あたし、わかったわ。
 あなたは、こんな所では死んではいけない人。
 あなたは、きっとこんな国を変えてくれる人だから」

あまりにも真っ直ぐで、あまりにも真剣な瞳。
手により一層の力が入った。

「あたし、あなたを死なせやしない」

「…愛美……」

愛美はにっと笑んだ。
音哉が本性を表して以来浮かべるようになった、恐らく愛美の本当の顔だ。



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