過去ログ - 【咲-Saki-】京太郎「みやながけ」咲「重力には負けないもん!」
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150: ◆Y.lj54HWGU[sage saga]
2017/07/04(火) 20:34:10.79 ID:rGL+UnvXo

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 京太郎を説き伏せ、二人で朝食を済ませる。

 食器を洗おうとする京太郎を押さえつけ、自分で洗う。


 「だって手ぇ抜くだろ」

 「えっ」

 「私は食器を洗ったらちゃんと拭いてしまうタイプなんだよ」


 家事に関しては揺杏は結構細かい。

 裁縫もそうなのだが、細かいことをするのが好きなのだ。

 さらにそれを好きな人のために出来るとなれば尚更だ。

 揺杏は言いようもない幸福感に包まれていた。


 「せっかくの誕生日だろ……」

 「いいからさ。

  いつも通りでいいんだよ」

 「どっか出かけるか?」

 「いいってば。

  いつも通りで私は……」


 十分幸せ、という言葉を言うには恥ずかしすぎた。

 首の後ろが熱くなるのを感じる。

 きっと今の自分は真っ赤になっているのだろう。

 幸いなことに、食器を洗っているから京太郎に顔は見えない。

 手も冷えているし、すぐにおさまるだろうと思っていたところーー


 「ーー揺杏」

 「ひゃっ」


 後ろから抱きしめられた。

 ちょうど食器を洗い終わって水を止めた時だったから良かったものの、食器を洗っていた時だと危ないところだった。

 食器を割ってしまったらどうする気だと文句を言おうと思ったが、背中を包むガッシリとした体型に遮られる。


 「こ、こらっ」

 「いつもありがとう」

 「ばかっ、何やってんだ!」

 「いいだろ、夫婦なんだから」


 夫婦、と言う単語にまた顔を赤くする。

 そう言うのは卑怯だと思った。



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