273:名無しNIPPER[saga]
2017/10/08(日) 01:31:46.53 ID:x7PMoiGY0
けれど、それも埋まらなかった。
その事実が眼前に突きつけられている気がして、そこから脱したいとでも思っているのだろうか。
「ま、元気出せよ。なにかあったら相談乗るぜ、俺たち親友だろ?」
そう言って、彼は自分の席に戻っていく。
そうじゃないだろ、と俺は思った。
相談できるようなことなら、ここまで考え込むべきではないのかもしれない。
得も言われぬような不快感が頭を支配しているだけだから、言葉にしようったってうまく出てきてくれない。
バイトでも始めようかな、と急に思った。
いや、でも部活始めたばかりだしな、平日は毎日あるしな、とすぐに打ち消した。
当面の目標、と昨日胡依先輩は言っていた。
目標。道標。指針。
建物がぐらつくのは土台がしっかりしていないから。
いや、でもそれは自己完結的だ。思い込みで物事を判断しては失敗するのが目に見えている。
きっと俺はこういう人間性なんだろう。覚束ないのはいつものことだ。
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