708:名無しNIPPER[saga]
2017/11/29(水) 02:55:38.64 ID:6C7ZJzN00
「あの子の両親は、どちらも美術に関係する仕事をしていてね」
その言葉に、先輩は確信めいた頷きを返す。
そこまで予想していた……わけないよなさすがに。そこまできたら妖怪だ。サイキッカーだ。
709:名無しNIPPER[saga]
2017/11/29(水) 02:56:11.83 ID:6C7ZJzN00
描かないのではなく、描けない。
手が震えて、うまく動かせない。
俺と胡依先輩の知っている少ない情報と照らし合わせても、何れもずれているところはない。
710:名無しNIPPER[saga]
2017/11/29(水) 02:56:43.52 ID:6C7ZJzN00
「いえいえ、なんでもないです。それだけ訊けたら満足です」
それ以上は訊いても何もないと思ったのか「ありがとうございます」と先輩は一方的に話を締める。
711:名無しNIPPER[saga]
2017/11/29(水) 02:57:22.35 ID:6C7ZJzN00
「あ、そうなんですか。じゃあ話は早いですね」
「そうね。あの子をよろしく頼みます」
712:名無しNIPPER[saga]
2017/11/29(水) 02:58:38.78 ID:6C7ZJzN00
交差点で足を止めると、彼女はふうと息を漏らす。
ぐいと服の裾を引かれる感覚にどきりとして隣を向くと、彼女の指は信号の向こうを指し示している。
713:名無しNIPPER[saga]
2017/11/29(水) 02:59:09.97 ID:6C7ZJzN00
「シノちゃん」と先輩が口を挟む。
「……どうしたんですか?」
714:名無しNIPPER[saga]
2017/11/29(水) 02:59:39.63 ID:6C7ZJzN00
「とりあえず家に行こう!」
よっぽど会いたかったらしい。
やっぱり、彼女なりに罪悪感を感じていたのかな。
715:名無しNIPPER[saga]
2017/11/29(水) 03:00:23.49 ID:6C7ZJzN00
【自然】
駅前で零華と合流して、近くのバーガーショップに入る。
716:名無しNIPPER[saga]
2017/11/29(水) 03:01:15.25 ID:6C7ZJzN00
「つーか、足どうしたのおまえ」
「……足?」
717:名無しNIPPER[saga]
2017/11/29(水) 03:01:55.79 ID:6C7ZJzN00
「使われないぞ」
「現に今使ってますし、感謝ですよ」
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