718:名無しNIPPER[saga]
2017/11/29(水) 03:02:52.87 ID:6C7ZJzN00
「今のクラスでは?」
「わたしが奈雨ちゃんに変な虫がつかないように警戒してます」
「それ頼もしいな」
「えへへ」
褒めてねえから。若干引き気味だから。皮肉だから。
まあ、零華が違うと言うなら違うのだろう。
奈雨があのとき外に出れなくなったのは、他者からの攻撃ではないということだ。
あのとき以降の奈雨は、ちょっとした変化かもしれないけれど、俺の目には、かわいい自分を作らなくなったようにも映った。
自然体でも充分かわいらしいから、その方が俺もいいと思う。
伯母さんは俺が奈雨を助けたと言っていたが、本当にそうなのかな、と思う。
「奈雨が外に出ようとしないからどうにかしてやってくれ」と母さん伝いに聞いて、三橋家に泊まったついでに説得して彼女を外に出した。
と言っても、誰も入れないはずの部屋の中には簡単に入れてくれて、三日くらいはかかったものの、俺が何をしたっていうわけでもない。
彼女が笑っていなくて。
俺は彼女の笑っている顔が一番好きで。
彼女にはいつも笑っていてほしくて。
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