805:名無しNIPPER[saga]
2017/12/05(火) 00:24:07.23 ID:HHfyV3AE0
俺と彼女の何が違うんだ? できているのは俺の方なのに、どうして俺が責められている感覚にならなきゃないんだ?
きっと、俺はそう考えた。
だから、俺と彼女を天秤にかけた。
「俺よりもがんばっている人が賞賛を得ることができないなんておかしいだろ」
悩んだ末に出した結論はそれだった。
俺だってうんざりしていたのかもしれない。
何か競うことがあっても、佑希のことを思うと急速に冷めていく自分が嫌だった。
競わなくてもいいことなのに、自分が満足できればそれでいいことなのに、どうして俺は後ろめたくならなければならないのだろうか。
ちょっとずつ手を抜いた。母さんの言う通りにわざと。佑希が勝って気持ちいいと思えるほど、ギリギリな程度に。
べつに、それ自体はなんてことはなかった。
俺はそんな佑希のことを特段煩わしくは感じていなかったし、競っている感覚なんてなかったから、自分が少しでも調整すればそれでいいと、そう思っていた。
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