841:名無しNIPPER[saga]
2017/12/14(木) 18:44:44.27 ID:oAV4+yJj0
「お菓子とか奢ってあげるから」
「誘拐犯みたいな台詞ですね」
「ふふふ、それでもいいや」
れっつごー、とばかりに右手を掲げて、扉へとずんずん歩いていく。
「もたもたしてると置いてっちゃうぞー」
「あ、はい。ちょっと待ってください」
上着を羽織って、髪をささっと整えて、そこまで寒くはないだろうし前は開けたままでいいか。
一応身嗜みに気を遣いつつ外に出ると、校舎内は全て窓を閉め切っているからか、部室内とほとんど暖かさが変わらなかった。
電気を消し、ぴしゃりと扉を閉め切ってから階段へ進む彼女を追いかける。
が、すぐに違和感に気付く。
先ほどまでは近くに座る彼女と会話をしていたからあまり感じていなかったけれど、暗さもあってか視界が滲む。
シャワーを浴びたあとに目が痛くてコンタクトを外したことを今さらになって思い出した。
遠視気味だからかな、多分。ワンデイしか使ったことないし……部長さんは眼鏡だし。
戻ることも考えて、でも、まあ呼び止めるのも忍びないしこうなれば仕方ないか、と私の中で早めに結論付ける。
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