90:名無しNIPPER[saga]
2017/09/02(土) 01:05:55.04 ID:2VirUVWm0
「保険」
「そうそう、保険」
頑張ってるな、とか言おうと思ったけれど、結局言わなかった。
明日は我が身。俺だって危ないことは危ない。
もうちょっとしたら進路希望を出して、文理選択なんかも決めなければならない。
あんまり考えられていない、そういうの考えるの苦手だし、ついつい先延ばしにしてしまうものだ。
しばし歩いて、職員室に到着する。
コーヒーの香り、まだ採点が残っている先生は震えながら赤ペンを握っている。
「じゃあ、白石のことを連れてってやってくれ」
「了解っす! ヒサシ先生!」
「先生はいらんぞ」
彼はビシッと敬礼をして、俺が何か話すタイミングもなく一緒に外に出た。
俺も来る必要はなかったのかもしれない、と一人で徒労を惜しんでいると、ソラは中学校舎のほうへ足向きを変えた。
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