92:名無しNIPPER[saga]
2017/09/02(土) 01:07:51.05 ID:2VirUVWm0
【部?】
ガチャリ、と鍵のかかっていないドアが開いた。
93:名無しNIPPER[saga]
2017/09/02(土) 01:08:35.09 ID:2VirUVWm0
「あの」
と言って、起こそうとしたけれど、彼女は一向に起きない。
94:名無しNIPPER[saga]
2017/09/02(土) 01:09:44.00 ID:2VirUVWm0
「あー、君が……。ちょっと待ってね、お茶淹れるから」
そう言って立ち上がって、ケトルでカップにお湯を注ぐ。
初対面の俺が見てわかるくらいふらふらしている。
95:名無しNIPPER[saga]
2017/09/02(土) 01:10:25.86 ID:2VirUVWm0
「……白石くん入ってくれるよね?」
「ええ、まあ……」
96:名無しNIPPER[saga]
2017/09/02(土) 01:11:12.19 ID:2VirUVWm0
「で、正解は何部なんですか?」
「正解は──」
97:名無しNIPPER[saga]
2017/09/02(土) 01:11:56.02 ID:2VirUVWm0
言われるままにやっている自分もあれだけど、これが入部テスト? なら美術関係の部活と思って間違いはないだろう。
漠然と見たままを写していても普通に難しいから、アウトラインと陰影だけに絞って描くことにした。
どのみち絵なんて初心者だし、描いていれば彼女もわかるだろう。
98:名無しNIPPER[saga]
2017/09/02(土) 01:13:08.77 ID:2VirUVWm0
それには、ひらがなで「いらすとぶ!」と書かれていた。
「……イラスト部?」
99:名無しNIPPER[saga]
2017/09/02(土) 01:13:52.39 ID:2VirUVWm0
「でも、絵描き初心者の俺とソラを引き入れるなんて、そんなに困ってるんですか?」
「ほら、春に部活紹介と部活体験ってあったじゃない?」
100:名無しNIPPER[saga]
2017/09/02(土) 01:14:53.50 ID:2VirUVWm0
「つまり、部活に入りたい俺らと部員が欲しい先輩で、利害が一致してると」
「そう! うぃんうぃんだよ!」
101:名無しNIPPER[saga]
2017/09/02(土) 01:15:20.86 ID:2VirUVWm0
「活動日は週何日ですか?」
「毎日!」
102:名無しNIPPER[saga]
2017/09/02(土) 01:16:43.02 ID:2VirUVWm0
了承すると、ふんふーん、と部屋中をスキップで駆け回る。
精神年齢五歳くらいなんじゃないか、この人。
普通に失礼だけど、さっきからずっとそんなテンションだ。
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