986:名無しNIPPER[saga]
2018/01/31(水) 18:11:29.41 ID:bbAsJ8Or0
「これで終わり?」と声が聞こえて、すぐ横へと目線をずらす。
また近い。……が、動揺を見せないようにしなくては。
「終わりじゃないです」と平静を装って答えた。
部室での距離感と変わらないのに、なぜかそうは思えない。さっきのことが尾を引いている。
「もっと続くってこと?」
「……いえ。あと一つ書けば、とりあえず終わりの予定です」
「おー、そっかそっか」
彼女が持つノートに記されているのは、全十一編の小説のうちの十番目まで。
そこそこ長くなっているから、掌編というよりも、短編やショートショートと称すのがちょうどいいだろう。
「それで、どうでしたか?」
本題はそれでないにしろ、一応訊いてみることにした。
書いたものについては、自分ではどうとも思えない、客観視しようにも主観が入り混じってしまう、と思ったから。
「おもしろかったよ」
「そうですか」
「……あ、嬉しそう」
「……まあ、はい。ありがとうございます」
「どういたしまして」
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