過去ログ - 武内P「今日はぁ、ハピハピするにぃ☆」
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822:名無しNIPPER[sage saga]
2018/07/13(金) 00:49:56.82 ID:ASHueaWro
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「〜♪」


 お弁当箱を洗いながら、昼間の事を思い出す。
 最初は遠慮がちだったお箸の動きが、
段々と軽快になっていくのを見るのが、あんなに楽しいものだとは知らなかった。
 ちゃんと噛んで、ゆっくり、味わってください。
 大きな体をしてるのに、あんな、子供みたいな姿を見るだなんて、思いもしなかった。


「〜♪」


 綺麗に食べてくれたから、洗うのも楽ね。
 箱は洗って返すって言われたけど、アイドルの子達に見られたら誤解を招くと、断った。
 同じやりとりを繰り返す事が無かったのは、
定められた休憩の時間が終わりに差し掛かり、逃げ切ることに成功したから。


「これで良し、と」


 洗い終わったお弁当箱を乾燥棚に置き、ふと、考える。
 その考えに答えを出すべく、冷蔵庫へ向かいドアを開け、確認。
 これなら……うん……うん、大丈夫かな。
 ひき肉もあるし、ピーマンもあるから……肉詰めにして、それから……。


「……」


 人差し指を顎に当て、献立を考える。
 栄養バランスと、そして、どうやれば――


「――ん」


 ……と、考えていたら、机の上に置いていた携帯の画面が、明るくなっていた。
 一時、思考を中断し、確認するため、居間に行く。
 携帯を手に取ると、通知が一件あったので、画面を開き、詳細を確認。


「……」


 どう返事をしたものかと、考える。


「……」


 左手に持った携帯が、まとまらない考えに合わせ、上下する。
 右の人差し指も、似たような文章を入力しては消しを繰り返している。
 答えは決まっているのに、こんな風になるなんて……。


「もう! 子供じゃないんだから!」


 言葉とは裏腹に、とても楽しみしている、私が居る。


 当然、明日も仕事だし、旅行に行くわけでも、ノンビリするわけでも無い。


「……えいっ!」


 有給は、お弁当箱に取って貰うことになったもの。




おわり


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