過去ログ - 武内P「今日はぁ、ハピハピするにぃ☆」
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名無しNIPPER
[sage saga]
2018/07/13(金) 00:05:00.60 ID:ASHueaWro
・ ・ ・
「食べてください」
デスクに腰掛けながら、小さな緑色のお弁当箱を広げているプロデューサーさんに、言う。
ニコニコと笑いかけているのに、とても気まずそうにしている。
箸は全く進んでいず、蓋を開けてそのままの状態。
おかずが詰まったお弁当箱と、おにぎりが、一つ。
「いえ、ですが……!」
さっきから、何度このやり取りを繰り返したか覚えていない。
けれど私は、強引にでも押し切るつもりでいる。
もう、お昼休みの時間はあまり残っていないのだ。
その時間が過ぎてしまえば、プロデューサーさんは、
きっとそれを言い訳にして、逃げてしまうだろうから。
「食べてください」
ニコニコと、笑いかける。
アイスだけを買ってきて、お昼ご飯を買ってこなかったプロデューサーさんに。
「しかし、これは千川さんの……!」
だから私は、自分のお弁当をプロデューサーさんに食べさせることにした。
おにぎりは二つ持ってきたから、その内の一つを食べて、それ以外は全て。
少し物足りないけれど、まだアイスがあるから、大丈夫。
私よりも、体が断然大きくて、必要なエネルギーが多いプロデューサーさんは、食べないと駄目ですけどね。
「あら……私のお弁当、食べたくないんですか?」
手を頬に当て、首を傾げる。
「すみません……美味しく、なさそうですよね」
本当にそう思われてたら、かなりショックですけど。
「ま、待ってください! 決して、そういう意味では無く!」
「美味しく無さそうだから、食べないんですよね、プロデューサーさん」
「美味しそうです! その……とても!」
ですよね!
だって、今日のお弁当、かなり良く出来たって、自分でも思ってたんです!
「じゃあ、食べてください♪」
パン、と手を胸の前で合わせ、微笑みかける。
しばし、静寂が訪れるも、遂には、
「……すみません、いただきます」
その言葉を勝ち取った。
「はい、召し上がれ♪」
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