411:名無しNIPPER[sage saga]
2018/03/01(木) 23:51:18.80 ID:zpArbCGoo
「おはようございます」
プロダクションのエントランスホール。
いつもの様に、出会った時は必ずする、挨拶。
彼の目まっすぐ見て、丁寧に。
「おはよう、ございます」
それに、彼も同じように返してくる。
けれど、その挨拶は今までのものとは違っていた。
誠実だけど、不器用で、無表情。
そんな彼が、本当に薄くだけど、穏やかで……優しい笑顔をしている。
「……」
この人のこんな顔、見たことが無いわ。
朝からそんな、急に……ビックリさせないでください。
思わず目を丸くしてしまった私を彼は怪訝そうに見てくる。
私が驚いたのは、貴方のせいですよ。
「おっはよー! プロデューサー!」
入口側、彼の背中から、とても元気な声がかけられる。
その子には背を向けているから、見えていない。
「……」
私に向けていたのよりも、もっと深い。
優しく、慈しむような、笑顔が。
1002Res/516.46 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。