過去ログ - 武内P「結婚するなら、ですか」
1- 20
589:名無しNIPPER[sage saga]
2018/03/07(水) 22:55:10.99 ID:s1fK/wzdo

「……!」


 暗い、ホテルの一室。
 背後から、眠れないのかベッドの上を転がる音が聞こえてくる。
 ゴソゴソと鳴り止まないその音のせいで、正直、眠れないわ。


「……寝て下さい」


 うるさいので、ゴロリと彼に背中を向けるように寝返りをうつ。
 明日はとても大事な日なのよ。
 ちゃんと寝ないと、途中で眠たくなったらどうするの。


「……すみません」


 低い、低い神妙な声での謝罪。
 気持ちはわからないでもないけど、それにしたって子供じゃないんだから。
 昔は私の方が子供みたいって言われてたのに、
貴方ったら、二人っきりの時はこうなんですもの。
 もう、いい大人なんだから。


「……その、眠れなくて」


 わかってます。
 でも、そうやってお話をしちゃったら、余計眠れなくなるわよ。
 ただでさえ怖い顔だって言われてるんだから、寝不足なら余計に。
 怖がられちゃって困る貴方を見るの、何度も見てきたんですから。


「……そっちに、行っても?」


 ……まあ、驚いた。
 貴方、そこまで緊張してるの?
 ふふっ、でも、こういう時じゃないと、素直に甘えてくれないものね。
 良いわ、特別に許しちゃう。


「どうぞ」


 だけど、寝なくちゃいけないのは、本当。
 明日は、大事な大事な、結婚披露宴。


「……お邪魔します」


 私と、この人の――大事な愛娘の。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
1002Res/516.46 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice