591:名無しNIPPER[sage saga]
2018/03/07(水) 23:33:17.04 ID:s1fK/wzdo
「……はぁ」
思わず、深い溜息をついた。
首を回し後ろをチラと見てみると、シュンとした顔が一つ。
その気があったわけじゃないのに、盛り上がっちゃったのね。
本当に、仕方ない人なんだから。
「……」
「ど、どこへ……?」
ゴソゴソと、彼の腕をのけて、ベッドの反対側から出る。
スリッパを履いて、ぐるりと回り込む。
目的地は、彼が寝ていた、今は空いているベッド。
「寝ますよ」
手をついたら、ベッドはまだ温かかった。
これなら、すぐに眠れそう。
スリッパを脱いで、もぞもぞとベッドに入る。
背中を向けてたら、今度は無言でこっちに来そうだから、
そうならないよう、彼の方を向いて。
「……」
元は私のベッドに寝転がり、彼がこちらを見ている。
それが、まるで捨てられた子犬のようで、笑っちゃいそうになる。
だけど、そうやって楽しくなったら、いけないの。
……眠れなく、なっちゃうから。
「我慢出来るなら、こっちに来ても良いわ」
キッパリと言い放つ。
今晩の私は、明日のために晩酌を控えてるんだから。
それなのに、その努力を貴方は無駄にする気なの?
どうなのかしら、プロデューサーさん?
「……おやすみなさい」
あっ、我慢出来そうにないのね。
枕に顔をうずめて、いじけちゃって……もう。
「はい、おやすみなさい」
その姿が可愛らしくて……とても、愛おしい。
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