599:名無しNIPPER[sage]
2017/11/24(金) 21:26:44.33 ID:5h7LlnG4o
異臭が鼻にまとわりついてくる。
感覚器官の一部として、嗅覚は危険を教えるためにもあると何処かで聞いたことがあったが、
目の前の危険から逃れる事は出来ないし、ただ、止まないアラームに成り下がっていた。
「……」
自然と、右手が首筋にいった。
心を落ち着けるためのルーティーンという物が一時期話題になったが、
私のこれもそうなのだろうか、よく、わからないが。
落ち着いて、現状を把握し直そう。
目の前には、脱糞し、現実を受け入れられないアイドルが一人。
駄目だ、冷静になって考えなどしたら、その瞬間に心が折れてしまう。
今の私は、人間ではないと考えるべきだ。
ただ、与えられた問題に対処するだけの、無口な車輪、それが今の私だ。
車輪ならば、道中汚物の上を走ることもあるだろう。
行こう、蒼い風が駆け抜けるように。
空調の暖房の風向は、私に向かっていた。
私は、無言でその不愉快な臭いを運んでくる風を止めた。
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