972: ◆IULkuZ.Noal.[saga]
2018/11/21(水) 00:36:24.86 ID:9DHmfQD5O
勇者「もっと他の部分を隠せよ」
狩人「家の外に出ると別人のようになってしまうのだ。慌てふためいて突拍子のない行動を取ることもあった」
勇者「難儀な性格だな……と言うか、薬を置きに行って見付かったりしなかったのかよ」
狩人「それは一度もない。母が薬を置きに行く際は、決まって家に人はいなかった」
勇者「なる程な。彼女は気が付かなかったのか、その不自然さに」
狩人「気付いていなかったよ。周りが気を遣って、徹底して気付いていないふりをしていたからね」
勇者「流石に無理がねえか? 誰かが言うだろ」
狩人「いいや、それはない」
勇者「何故?」
狩人「気付かれていることに気付いた場合、恥ずかしさのあまり数ヶ月は家に隠るからだ」
狩人「それは誰もが分かっていた。私が生まれる以前にも、そのようなことがあったようだからね」
勇者「苦労しただろうな。周りが」
狩人「そうだろうね。けれど、それでも良好な関係を築けていた。そんな日々が楽しかったよ」
勇者「……」
狩人「どうしたのかね?」
勇者「いや、聞けば聞くほど、そんな彼女が子供を産んだってのが不思議でならなくてな」
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