過去ログ - LiPPS「MEGALOUNIT」
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114:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 14:34:45.28 ID:sXivYPE/0
「――プロデューサーって、何歳?」
「そんな誰も幸せにならない事、聞いてどうするんだ」

 初めて知る、プロデューサーの意外な側面。
 彼には彼なりに背負ってきた人生があり、その中で培った信念が、どうやら無い訳ではないらしい。

「話戻るけど、営業については結局やらされる事になりそうだけどな。
 今頃は、ウチのチーフがあっちの上司に電話で謝っている頃だろう。俺と違って、あの人気ぃ遣いだから」

 何より、一番新鮮だなと思ったのは――。


「珍しく、随分と喋るのね」

 いつもは事務的なプロデューサーと、こんなに話すのは初めてだった。
「ひょっとして、まだ怒ってる? 営業課さんって人に」

「うーん――そうかもな、ハハハ」
 小首を傾げ、悩むフリをしながら、プロデューサーは誘い笑いをした。

「私達には怒らないクセに」
「あぁ、そうだな」


「何で?」

 この人が見せた二面性に、私は改めて不信感を抱いていた。

「私達に要らない気を遣っているのは、プロデューサーも同じじゃないのかしら」

「それはそうさ。大人が子供に譲らなくてどうする」
 悪びれる様子も無く、プロデューサーはすっかり短くなったタバコを未練がましくもう一度吸う。



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