過去ログ - LiPPS「MEGALOUNIT」
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222:名無しNIPPER[saga]
2017/12/17(日) 22:21:41.34 ID:K38ajQT50
「オレはマジメに言ってんだよ」

 イテテ、とお腹を押さえながらヤァさんは立ち上がった。
「持てる武器を活かさねェのは粋じゃねェって言ってんだ。実際、多くの男にとって魅力的なのは事実なんだからな」

以下略



223:名無しNIPPER[saga]
2017/12/17(日) 22:23:46.31 ID:K38ajQT50
「ん?」
「おっ、そうだな」

 頭が痛いのは、あの日の午後に返された英語の答案が良くなかったからじゃない。
 はぁ〜何で周子ちゃんに相談しちゃったんだろ。
以下略



224:名無しNIPPER[saga]
2017/12/17(日) 22:27:01.73 ID:K38ajQT50
「んまぁ、オレらプロデューサーなんて一般人からすりゃ誰か分かんねェしさ。
 アイドルのコらがしっかり変装しときゃぁ、派手な事しなきゃ大丈夫だと思うけどよぉ」

 ヤァさんは、人差し指を立てた。
「男として言わせてもらうが、デートってのは男が女を立てるもんじゃねェ。
以下略



225:名無しNIPPER[saga]
2017/12/17(日) 22:31:46.79 ID:K38ajQT50
「そんなに男の人って、女の人の胸が好きなの?」
 アタシには、未だに何が良いのか分からない。

「赤ちゃんは皆お母さんのおっぱいで育つから、潜在的に好きな意識が働くとか?」
 そう語る周子ちゃんは、いつになく真剣な表情だ。
以下略



226:名無しNIPPER[saga]
2017/12/17(日) 22:36:31.36 ID:K38ajQT50
 アタシはいつもフェアのつもりだった。
 仕事でも、そうじゃない時でも、アタシに接してくれる人とは、誰に対してもなるべく対等でありたかった。

 もちろん、偉い人とか、仕事の関係先の人とか、上の立場の人がいるのも理解してる。
 それに、いくら対等と言ったからって、何をしても許されるなんて思っていない。
以下略



227:名無しNIPPER[saga]
2017/12/17(日) 22:38:01.54 ID:K38ajQT50
 だから、スタンスは変えない。
 高圧的でナマイキだと思われたとしても、それが、仕事に対するアタシなりの敬意。


 の、つもりだったんだけど――そっか。
以下略



228:名無しNIPPER[saga]
2017/12/17(日) 22:47:55.77 ID:K38ajQT50
 で、当日。


「――ふーん」
 駅前で待ち合わせたプロデューサーのファッションをチェックしてみる。
以下略



229:名無しNIPPER[saga]
2017/12/17(日) 22:49:16.56 ID:K38ajQT50
 駅から少し歩いた所のショッピングモールに着くと、休日だからか、大勢の人でごった返していた。

「危険じゃないか? こんなに人がいたんじゃ、いくら変装してても城ヶ崎さんってバレちゃうんじゃ」

「誰も気にしちゃいない。周りの目なんて気にするだけ損」
以下略



230:名無しNIPPER[saga]
2017/12/17(日) 22:50:42.73 ID:K38ajQT50
 最初は服屋さん。

「ジャケットとか着ないの?」
「この歳になったら着れないよ」
「歳なんて関係無いって。おじさんでも着てる人フツーにいるじゃん」
以下略



231:名無しNIPPER[saga]
2017/12/17(日) 22:53:14.50 ID:K38ajQT50
 次、眼鏡屋さん。

「何で眼鏡? 俺も一ノ瀬さんも裸眼なんだけど」
「変装用に必要じゃん。アタシもしてるでしょ?」
「そうかも知れないが、現地調達するのはどうなんだ。ていうか俺が変装する意味無い――」
以下略



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