過去ログ - LiPPS「MEGALOUNIT」
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2017/12/16(土) 10:41:27.84 ID:sXivYPE/0
 「きっとお互い、理解し得ない事情を抱えているのかしら」 
 「そうかもねー」 
  
  こっちが理解したくても、そっちが話してないやん。別にいいけどさ? 
  
25:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 10:43:14.68 ID:sXivYPE/0
 「あ、うん」 
  
  気のない返事を返し、その後のレッスンは再開された。 
  
  奏ちゃんは、さっきよりも動きにキレが増している。 
26:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 10:45:54.24 ID:sXivYPE/0
  でも、うーん――。 
  
  ダンスにしろボーカルにしろ、レッスンは奏ちゃんと二人きりの日ばかりだった。 
  前までは週に一度も無かったのに、最近はほぼ毎回だ。 
  
27:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 10:47:18.31 ID:sXivYPE/0
  そう聞くと、プロデューサーさんはパソコンをカタカタさせていた手をピタッと止めて、 
 「なるほど」 
  だって。 
  
  わーっ! いらん事言ったーあたしー! 
28:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 10:49:10.65 ID:sXivYPE/0
  まぁ、奏ちゃんはいいや。もうしょうがない。 
  
  それより城ヶ崎美嘉ちゃんである。 
  何でも、美嘉ちゃんの担当プロデューサーからあたし達のプロデューサーさんに打診があったのだとか。 
  
29:名無しNIPPER
2017/12/16(土) 10:50:16.66 ID:qlPY6tol0
 応援してる 
30:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 10:51:10.97 ID:sXivYPE/0
 「――――っ」 
  
  や、やっぱオーラあるな〜。 
  そういやこの子も高校生なんよね。当たり前か。 
  
31:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 10:53:00.13 ID:sXivYPE/0
  で、今回のは要するに、美嘉ちゃんの地元で定期的にやってるファン感謝イベント的なものみたい。 
  
  商店街になってるアーケードの一角で集まるお客さんは、美嘉ちゃんの友達とか、近所のおじさんとか、ファンになる前から美嘉ちゃんを良く知る人達ばかり。 
  
 「だから、失敗なんて考えないでいいんだー。もし失敗しても笑って許してくれる人達ばかりだし」 
32:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 10:54:54.14 ID:sXivYPE/0
 「フフフンフンフンフーン♪」 
  
  奏ちゃんとの帰り道、つい『TOKIMEKIエスカレート』の鼻歌がついて出る。 
  今度のイベントで歌う、美嘉ちゃんの持ち歌だ。 
  
33:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 10:57:02.43 ID:sXivYPE/0
 「――ん、何、どういう意味?」 
  
  何でこのコ、あたしに突っかかってくるんかな。 
  
  
34:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 10:59:34.13 ID:sXivYPE/0
  奏ちゃんは、目線だけあたしの方に向けて、フッと笑った。 
  
 「あなたの才能は、言うなればきっと、この事務所で努力している人皆の敵。 
  だから、凡人代表として、私はあなたに負ける訳にはいかないのよ。美嘉はなおさらかしら」 
  
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