過去ログ - LiPPS「MEGALOUNIT」
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31:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 10:53:00.13 ID:sXivYPE/0
で、今回のは要するに、美嘉ちゃんの地元で定期的にやってるファン感謝イベント的なものみたい。
商店街になってるアーケードの一角で集まるお客さんは、美嘉ちゃんの友達とか、近所のおじさんとか、ファンになる前から美嘉ちゃんを良く知る人達ばかり。
「だから、失敗なんて考えないでいいんだー。もし失敗しても笑って許してくれる人達ばかりだし」
32:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 10:54:54.14 ID:sXivYPE/0
「フフフンフンフンフーン♪」
奏ちゃんとの帰り道、つい『TOKIMEKIエスカレート』の鼻歌がついて出る。
今度のイベントで歌う、美嘉ちゃんの持ち歌だ。
33:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 10:57:02.43 ID:sXivYPE/0
「――ん、何、どういう意味?」
何でこのコ、あたしに突っかかってくるんかな。
34:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 10:59:34.13 ID:sXivYPE/0
奏ちゃんは、目線だけあたしの方に向けて、フッと笑った。
「あなたの才能は、言うなればきっと、この事務所で努力している人皆の敵。
だから、凡人代表として、私はあなたに負ける訳にはいかないのよ。美嘉はなおさらかしら」
35:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 11:01:42.19 ID:sXivYPE/0
「そうそう! そこ、バチッて止めるとカッコイイよー★ 奏ちゃんもイケてるーっ!」
トレーナーさんが鞭なら、美嘉ちゃんは飴だね。
36:名無しNIPPER[sage]
2017/12/16(土) 11:01:50.61 ID:oS0cM9pSO
前川さん
37:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 11:04:45.33 ID:sXivYPE/0
「――何笑てるん?」
「いいえ、別に」
レッスン終わり、シャワー室から出るなり、奏ちゃんは私を見てまーた笑いよった。
38:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 11:05:57.61 ID:sXivYPE/0
「――――!」
奏ちゃんの言う通り、レッスン室の扉をそぉっと開けてみた。
――あたしは、言葉を失った。
39:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 11:07:24.70 ID:sXivYPE/0
「――――」
何が、あそこまで美嘉ちゃんを駆り立てるんだろう。
あたしからすれば、地位も名声も彼女は十分に得ている。
40:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 11:11:05.29 ID:sXivYPE/0
「タバコ、吸うんだね」
「前職の影響でな」
「前職?」
プロデューサーさんは自販機にお金を入れ、けだるそうにボタンを二つ押した。
41:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 11:12:55.52 ID:sXivYPE/0
「トレーナーさんからは、よく頑張ってるって聞いてるよ」
「そうじゃなくて、プロデューサーさんはどう思ってるのか聞いてんの」
あたしが詰め寄ると、プロデューサーさんは困ったような顔をしてポリポリと頭を掻いた。
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