過去ログ - LiPPS「MEGALOUNIT」
↓ 1- 覧 板 20
38:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 11:05:57.61 ID:sXivYPE/0
「――――!」
奏ちゃんの言う通り、レッスン室の扉をそぉっと開けてみた。
――あたしは、言葉を失った。
39:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 11:07:24.70 ID:sXivYPE/0
「――――」
何が、あそこまで美嘉ちゃんを駆り立てるんだろう。
あたしからすれば、地位も名声も彼女は十分に得ている。
40:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 11:11:05.29 ID:sXivYPE/0
「タバコ、吸うんだね」
「前職の影響でな」
「前職?」
プロデューサーさんは自販機にお金を入れ、けだるそうにボタンを二つ押した。
41:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 11:12:55.52 ID:sXivYPE/0
「トレーナーさんからは、よく頑張ってるって聞いてるよ」
「そうじゃなくて、プロデューサーさんはどう思ってるのか聞いてんの」
あたしが詰め寄ると、プロデューサーさんは困ったような顔をしてポリポリと頭を掻いた。
42:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 11:17:10.65 ID:sXivYPE/0
「えっ?」
缶コーヒーをクッと傾け、天井を見上げながらホッと息をつくプロデューサーさん。
「俺も、同僚のプロデューサーさん達の仕事を見てると、何だかなーって思う時があってさ」
43:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 11:19:21.20 ID:sXivYPE/0
「まぁ、気を悪くしないでくれ。
俺の仕事は、担当アイドルの育成計画に関する企画立案と、仕事量やスケジュール管理、あと対外調整。
当たり前だが、自分の仕事はちゃんとやるさ」
よっこいしょ、とプロデューサーさんはベンチから腰を上げ、手を差し出した。
44:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 11:21:57.98 ID:sXivYPE/0
「でも、あたしまでそれに付き合う必要は無い、って事でいいんだよね?」
「そういう事だ。所詮仕事なんだし、いいんだよ適当で」
「アハハハ! プロデューサーさん、担当アイドルにそーいうの言っちゃっていいん?」
「怒られそうだから、他の人には内緒な。おっ――やべ、ミーティングの時間だ」
45:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 11:24:36.29 ID:sXivYPE/0
「塩見っ」
「は、はいっ!?」
トレーナーさんは、腕組みをしながらジッとこちらを睨んでいる。
46:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 11:25:13.44 ID:sXivYPE/0
別にお仕事をナメていたワケじゃないよ。決して。
さすがにそこまであたしも自意識過剰じゃないし。
ただ――想定外だったよね、実際。
47:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 11:27:32.04 ID:sXivYPE/0
イベント当日、あたしと奏ちゃんは一度事務所に集合して、プロデューサーさんの車に相乗りする。
美嘉ちゃんは地元なので、現地集合ということだった。
現地へ向かう車内、ふと隣に目をやると、脚を組み、頬杖をついて窓の外を眺める奏ちゃん。
珍しくアンニュイやん? 女優なのは変わらんけど。
769Res/709.86 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。