過去ログ - LiPPS「MEGALOUNIT」
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454:名無しNIPPER[saga]
2017/12/19(火) 23:59:54.90 ID:Ae62FiCR0
「いや、いいんだ。速水さん」
プロデューサーが少し屈んで、私の両肩に手を乗せた。
顔を上げると、今まで接してきた中で、一番優しい彼の姿がそこにあった。
455:名無しNIPPER[saga]
2017/12/20(水) 00:02:16.50 ID:m6szqZZ10
「あなたは、どうしてプロデューサーになったの?」
「――後はアリさん、LIPPSをよろしく頼む」
456:名無しNIPPER[saga]
2017/12/20(水) 00:04:16.65 ID:m6szqZZ10
【9】
(♪)
シキちゃーん! シキちゃーん!
457:名無しNIPPER[saga]
2017/12/20(水) 00:07:54.21 ID:m6szqZZ10
(♡)
「――フレちゃん」
振り返ると、案の定いつもと変わらない満面の笑みの彼女がそこにいた。
458:名無しNIPPER[saga]
2017/12/20(水) 00:09:51.10 ID:m6szqZZ10
アタシの問いなど歯牙にもかけず、フレちゃんは外をチラッと見たので、アタシも一応それに倣う。
途端、ピカッと空が光り、それを照らしたでっかい白熱電球がそのまま落っこちてきたような凄まじい轟音が鳴り響いた。
「うひゃあっ、ホントに雷鳴っちゃった! おヘソ隠しておヘソ!
459:名無しNIPPER[saga]
2017/12/20(水) 00:14:27.20 ID:m6szqZZ10
フレちゃんのくだらなくて楽しいフリには答えず、アタシは踵を返して駅の改札に向かおうとする。
「お待ちください、一ノ瀬さん」
460:名無しNIPPER[saga]
2017/12/20(水) 00:16:31.00 ID:m6szqZZ10
「まぁ――そのような、貴重な傘を、この私に?」
「はい。ですが――この傘を扱うには、ある条件が必要となります」
「それは、一体何でしょう?」
461:名無しNIPPER[saga]
2017/12/20(水) 00:18:21.10 ID:m6szqZZ10
「シキちゃん千円ありがとー! んじゃ、ちょっと待っててね☆」
二人で傘を差し、駅前から見えたコンビニにたどり着くと、フレちゃんは楽しげにそこへ吸い込まれていく。
アタシは特に用も無いので、お店の前で傘を差してボーッと待つことにした。
462:名無しNIPPER[saga]
2017/12/20(水) 00:19:57.45 ID:m6szqZZ10
その次も、その次のコンビニでも――。
「シキちゃーん! 次行こ、次っ!」
463:名無しNIPPER[saga]
2017/12/20(水) 00:21:13.04 ID:m6szqZZ10
「ン?」
このまま騙されたフリをして付き合ってみるのも、悪くはない。
でも、生憎今のアタシには余裕が無いのだ。
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